毎日が同じことの繰り返しでも
昨日と今日では違う点がいくつもある。
ポジティブなこともマイナスなことも。
きっと明日も何かが変わる。
それがマイナスなことだとしても
楽しいことを記憶に刻めばいい。
不安という言葉ばかりに惑わされていたら
悪い方向に君の人生は進んでしまう。
だから、勇気を出して。
きっと明日も
誰かを笑わせられる君がいるよ。
そう教えてくれた、
多くの障害者に希望を与えている恩師は
私にとっての道標。
誰もいない部屋の中で音のないピアノを弾く。
想像の音階でメロディを脳に描いていく。
なぜ音が出ないのか。
その理由はただ一つ。
この部屋の音は全てあのぬいぐるみが吸収してるから
あの謎のキャラクターのぬいぐるみの眼には
音を集約する力がある。
目覚めたらこの部屋にいた私には
ここにいる理由がわからない。
ただ一つ分かっているのは
あのぬいぐるみは
大好きな亡き恋人の形見だということ。
最後のデートだと分かっていたなら
別れ際にキスをしたかった。
最後の思い出を最高にするには
君の好きなカフェラテの味のキスで幕を閉じるのが
最適だと思った。
だけど、もう遅いかな。
僕たちはもう会えない。
なぜなら、君は僕の知らない街に行ってしまったから。
もう一度会えたら言いたい。
「僕にとって一番最高の言葉をくれたのは君だよ。
『外見以上に貴方の心は男らしいよ』
なんて言ってくれた人は後にも先にもいないから」
昨晩の私の苦しみは冬のような通り雨だったのか
一晩中、涙が枯れるほど泣きはらした
理由などない
突然だったから
心をえぐられている
そんな痛みであり、そんな切なさであった
それが翌朝のお日様の光で幻想的な虹が現れた
とても、勇気が湧いてくるほど前向きになった
理由などない
突然だったから
心に包帯を巻かれている
そんな温もりであり、そんな心地よさだった
あの通り雨は私の冬だった
もしかしたら、誰かの心に来たかもしれない
通り雨を降らせる雲は消すことはできないだろう
それでも、通り雨は必ず過ぎて春を呼んでくれる
私がそうであったように
君にもその時が来ると信じている
秋になると必ずあの人を思い出す。
五年前の秋に出会い、
三年前の春に海外へ行ってしまったあの人に。
彼は今どうしているのだろうか。
恋人ではなく、友達でもない。
私を変えた恩師。
今年の秋に帰国すると夏に手紙を寄越してきた。
再会したら、まず最初に花束をあげたい。
花言葉の通り、
思い出の詰まったチョコレートコスモスの花束を。