ネジが外れたウサギ

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9/23/2024, 8:09:55 AM

サヨナラさえ言えぬなら私はどうすればいい?

私はあなたを裏切ったの。

だから、別れの言葉を言わなくてはいけない。


誰かの声が聞こえる。

「今までありがとう」


君は誰なの?

「あなた」なの?

もし、そうならば…


誰かの声に涙を流す。

「せめて許せないと言って」

9/22/2024, 5:57:02 AM

秋になると『君』を探す


普段は読まない小説を

読書の秋のせいか読みたくなる


だから今年の秋も恋をする

小説の中に現れる『君』に


筆者のイメージの『君』とは別に

私のイメージで『君』をつくりあげる


実在しない人に恋をする

アニメとは違う想像の世界に住む『君』に


去年の『君』は服には疎いけど音楽センスは秀でる

実際に会って話してみたかった

そう思わせる人だった


秋になると『君』を探す

秋になると紅葉のように頬は染まる

9/21/2024, 5:32:38 AM

「お金があれば幸せになれる」

昔はそう思っていた。

確かに今でもそう思う。

お金があれば、ほとんどのものが手に入る。

だけど、信頼という積み上げてきた努力は

お金では買えない。

いじめられて、心を病み、引きこもりだった経緯から

私は身に染みて感じている。


お金を稼ぎ、

口座に振り込まれた時の達成感は計り知れない。

改めてお金のありがたみを感じる。


お金は大事だと分かってる。

それ以前に信頼を得なければお金は稼げない。

自分が体調を崩した時に

その信頼は真心に変わり、勇気につながる。

9/20/2024, 7:54:02 AM

最初で最後の晴れ舞台。

ウエディングドレスを着た君と

いつも通りのカジュアルファッションの僕。

招待客も神父もいない教会の前で

二人きりで夜空に咲く花火を見て一瞬の愛を交わす。

もうすぐ警察が僕を逮捕しに来る。

分かってる。

僕が彼女の心を盗んだからこそ今があると。

僕が彼女の夫を異世界に送ったから今があると。


本当に申し訳ない、神様。

今だけ時間を止めてよ、神様。

9/19/2024, 4:51:03 AM

地元の美術館は田舎だからか

写真展が開催されることは少なくて

SNSが写真好きの私たちの唯一大きな写真展だった。


そんな折、

友達と東京の美術館に足を運んだ。

最近、頭角を表した私たちと同世代の若手写真家の写真展だ。


早速、中へ入ってみるとそこは無にあふれていた。

モノクロの写真が私たちに何かを訴えかける。

本来ならカラーで魅力が引き立つはずの花畑の写真も

モノクロにすることで各々の頭の中で違う色が咲く。

ただの風景写真ではない。

ビー玉の中の歪んだあの景色。ほとんどがそれだ。


最後の一枚は不思議な夜景の写真。

左側はリアルの夜景、右側は鏡のような反対の夜景。

私は困惑した。

本来のこの夜景を知らないから双子のように見える。

隣にいる友達はこう言った


「これは人間の生と死の世界で別れた夜景だ」

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