ネジが外れたウサギ

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8/26/2024, 6:25:32 AM

一つのイガの中で栗である僕たちは

向かい合わせで住んでいる。


与えられた家のようなイガの中で

笑いながら話をしたり

どうでもいいケンカをしたり

慰め合ったりした。


人間によってイガをむかれたあの日

僕たちは離れ離れになった。


「誰かの糧になるなら私たちは生きてきた意味がある。
私は幸せだった。あなたとの暮らしは私の栄養だよ」


君は人間に連れていかれる間際に笑顔でそう告げた。


僕は君の言ったあの二言を自分の糧に変えて、

栗という自分の役目を果たすことを心に決めた。

8/25/2024, 8:16:41 AM

誰でも挫折の一度や二度なんてザラにあると思う。


私は自慢にしたくないくらい、挫折してきた。

いじめられて心を殺され、
失恋して自分の思い上がりに悔いて、
誇りある仕事を奪われ、居場所もなくし、無職に。

そんなことばかりで
涙で広い湖を作り、やるせない気持ちを沈めていた。


そんなことでがあっても私は生きてる。

自分を心配してくれる人がいる。
自分を楽しませる言葉がある。
自分の好きなもので表現して自分を魅せられる。

だからこそ、前を向いて
「次」を探しに行く。

だからこそ、やるせない気持ちが
原動力への変え方を教えてくれた。


誰にでも成功は無限に存在すると思う。

8/24/2024, 12:58:59 AM

君との出会いは海の家だった。


誰かを待っているのか、
それとも一人で海に来たのか。
理由はわからないが、君は一人だった。


声をかけようか迷ってるうちに、
一緒にいた女好きの友達の亮太が声をかけた。


君はドキッとする。
そして、君は泣いている。


慌てふためく亮太をどけて、俺は君の頭を撫でた。
君は言う、「怖かったの」と。


亮太は必死に謝るが、君は違うと言った。


君はある男から逃げるためにこの海の家に来たらしい。
その男の声に亮太の声が似ていたのが
君を恐怖に陥れてしまった。


俺たちは君を匿うために俺の家に連れて行った。

事情を聞くと俺は条件付きで君と付き合うことにした。


条件。
それは、俺の妹として生まれ変わったことにすること

8/21/2024, 12:52:56 AM

さよならを言う前に君に渡したい物がある

それはミニチュアの本

何かに行き詰まった時はその本を開いてみて

たった一言の「悲し涙はサボテンの花を咲かせる」が

君にも奇跡を起こす道標になるから

8/19/2024, 6:12:32 AM

鏡の向こう側に行ったらどうなっているのか。
ふと考えたことがある。

しかし、鏡に映っているのは今の私の偽物。

その偽物が実はいないはずの双子のような人ならば
私は彼女に「入れ替わりたい」と誘ってみる。

彼女にとってこちら側の私は、鏡の向こう側だ。
だから、自分と同じ考えを持っているなら好都合。

文字や物が反転して見える世界は、
どこまで反転するのだろう。

人の恋心も逆ならば、私は向こう側の彼を探そう。
思いがけない世界を向こう側の私は楽しんでいるから

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