上を見始めたらキリがなくて、下を見始めれば終わりが近くなるから、ただ前を向いていることにするよ。
気が付いたんだ。
君は少し臆病な普通の女の子だって。
神童なんて程遠い、普通の女の子。
そんな普通の君が神様の名を背負う必要なんて無かったんだよ。それでも、僕たちが君を作ってしまったから、君はずっと演技をしてくれてた。
もう大丈夫だよ。
怖かったね。寂しかったね。もう大丈夫。
そばにいるよ。
冷たい風が頬を撫でる。
ついでに、とでも言いたげに指先を痛めつける。
それに苛立っては、どうしようもない倦怠感が心の底に溜まる。
重みを増した不安やら不満やら、どす黒い何かはゆっくりゆっくり、酷くライトに私を刺す。
だから冬は嫌いだ。
とは言えど、よくよく考えれば夏も春も秋も別に好きじゃない。
それでも貴方の隣にいれば少しは好きになれる予感がして。
他者から見ても自分から見ても終わってる私が、君の隣にいれば少しはマシになる気がして。
そうやって引っ付いてみたけれど、やっぱり君のきらきらに私が霞んで何も見えなくなるから、結局1人でいいやなんて離れては、孤独に耐えきれなくなってまた溺れてる。
ばかみたい。
頭の中に重たい石があるみたい。
どこかでずっと焦ってるのに、焦れば焦るほど石の重さが増して動けなくなる。
石を持たずにどこへでも歩いて行ける人を見ると羨ましくてたまらないのに、妬ましい思いがそれを追い越して手を伸ばせない。
手を伸ばして、一緒に連れてって、って言えたら楽なのに。
自分の醜い部分がそれを許してくれない。
人に「それ」まで見せてしまえたら楽なのに、無駄に高くなったプライドが肺を潰して、声帯の振動を止めてしまう。
そうやってどろどろした黒いものに覆われて、最後は誰も私に気付かなくなる。
蝋燭の日がろうを溶かすように、希死念慮が私を溶かしてる。
あぁ、おわりにしたいなぁ。
何を見る。何処で見る。何処まで走る。
決まっている。
朝を通り越して、君の笑顔が見れるまで。それを求めて走るのだ。
きっとそれが、メロスになる方法なのだろうな。
知らないよばーか。