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冷たい風が頬を撫でる。
ついでに、とでも言いたげに指先を痛めつける。
それに苛立っては、どうしようもない倦怠感が心の底に溜まる。
重みを増した不安やら不満やら、どす黒い何かはゆっくりゆっくり、酷くライトに私を刺す。
だから冬は嫌いだ。
とは言えど、よくよく考えれば夏も春も秋も別に好きじゃない。
それでも貴方の隣にいれば少しは好きになれる予感がして。
他者から見ても自分から見ても終わってる私が、君の隣にいれば少しはマシになる気がして。
そうやって引っ付いてみたけれど、やっぱり君のきらきらに私が霞んで何も見えなくなるから、結局1人でいいやなんて離れては、孤独に耐えきれなくなってまた溺れてる。
ばかみたい。

10/21/2025, 1:55:59 PM