僕はブランコが苦手だ。
あの揺れているのを見ると目眩がしてくる。
そう以前話したはずなのに、なぜか君は揺れているブランコを見るように頼む。
少し朦朧とする僕に君は小声で語りかけた。
「指輪は高くなくても大丈夫。
夜景の綺麗なホテルのレストランに憧れてるよ。
そこでぜひお願いします」
……小声には気づかなかったフリをして、おねだり通りにしよう。
思い立って世界を一周してみることにした。
無計画かつ、家族を置いての単独での旅だったが、様々な景色や文化、そして、また家族の元へと帰ることを考えると、前へ進むことができた。
長い年月をかけ、ついに世界を一周し、久しぶりに会う家族の元へと急いだ。
だが、待っていたのは、岩石に潰された我が家だった。
今頃、あなたに届いていると思うと、わくわくする。
あなたにぜひとも味わって欲しくてたまらなかったの。
※※※
「ん、あいつから荷物?
お、美味そうじゃん」
パクッ
「ぎゃあああーーーーーーーー!」
※※※
そろそろあなたは食べたはず。
このデストロイヤーたこ焼き(超激辛)を。
I LOVE 肉!!
私は何よりも肉が好きだ!
だから、豚肉も牛肉も鶏肉ももちろん食べたし、鹿肉も馬肉も猪肉も熊肉も、挑戦できる肉はどんどん食べまくった!
そして禁断の人肉も挑戦してみたいとヨダレを垂らして思い馳せる。
だが、私は殺人をしたい訳じゃないんだ!
だから、部分麻酔をかけた腹部をこのナイフで切断し、たっぷり脂肪がついた腹肉を食べるのだ!
……ちょっと怖いけどな!
田舎から都会の街へ行くと、その歩行速度にびっくりする。
こちらがふらふらと、景色を楽しみながら歩く中、脇目も振らず流れるように進んでいるのだ。
そんなに急いでどうするのだ、と思うが、仕事で忙しい方はそれが普通かもしれない。
いつか私もこんな風になるのかと、求人情報を見ながら考えた。