傷ついた今日を抱きしめたまま
それでも息を吸い込んでいる
心臓の音が刻むリズムは明日へ向かうための合図
一年後、生き延びたわたしが
「大丈夫だったよ」と 泣けますように
絶望の先にある光を信じて ただ今日を生き抜くだけ
「もう帰るよ」という声が響く赤く染まった
砂場の隅っこ魔法が解けるみたいに僕らは少しずつ
「正解」を覚えて泣き方さえも 忘れてしまった
すりむいた膝の痛みより
言葉にできない胸の痛みが増えていく
時計の針を指で止めて何も持たずに 駆け出せたらずっと
この夕暮れの中に子供のままで いられたのかな
鮮やかすぎる世界の中であなただけが透明に見えた
伸ばした手は 光をすり抜けて思い出だけが色を失っていく
「幸せ」はどんな色だっただろう
混ざりすぎた絵の具みたいに心は暗い淵に沈んでいるけれど
あの日見上げた 夕焼けの赤も一緒に笑った
眩しい夏の色も消せないまま
胸を締めつける世界がどれほど色づいても
あなたのいない景色はどこか にじんで見えるんだ
もしタイムマシーンがあったなら
過去に戻って何かを変えるより
立ち止まってたあの日の私にそっと隣に座ってあげたい
大丈夫って言葉はあの頃の私には重かったから
ただ同じ景色を見て同じ時間を流したい
未来へ向かう道はまだぼんやりしているけど
不安の数だけちゃんと心は動いている
だから今日も進む
壊れかけのタイムマシーンみたいにぎこちなくても
確かに、前へ
静かな夜にそっと灯る小さな光は
忘れたくても忘れられない
きみとの時間をまだ照らしてる。
風が吹けばゆらゆら揺れて
もう手の届かない想いまで 影のように浮かびあがる
あの日交わした言葉も 胸の奥に置き去りの涙も
全部このランタンが
やさしく抱きしめてくれているみたいで。
消したいのに 消えない。
離れたいのに 離れられない。
それでも 光が照らす先には
きっといつか 新しい私が歩いていく道がある。
だから今日もそっと持って歩く。
揺れながらも前を向くための
小さな 記憶のランタン