栞月

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木々のすきまから落ちた光は

触れるたびに 砂のようにこぼれて

気づけばもう 手のひらにはない

けれど地面に残る淡い模様だけが

たしかに ここに光があったことを

静かに伝えてくれている

あの日の言葉も 微笑みも もう戻らないのに

胸の奥でまだ かすかに揺れている

11/15/2025, 4:00:03 PM