ひともどき

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2/16/2024, 2:25:13 PM

明日のことすらわからぬ我が身に、
未来を語ることなど出来ない。
ただ、過去の私に対してはいくらでも言える。

君の熱意や悩みが今の私を形作るのだから、
どうして君を否定できようか。

自由闊達と傍若無人の間で、藻掻き抜くが良い。

お題「10年後の私から届いた手紙」

2/13/2024, 11:39:23 AM

犬と猫はよく引き合いに出される二大巨頭だ。
どちらが好きかという議論もあれば、
どちらに似ているという話題もよく上がる。

私の家族は滅法犬派だ。
言いつけを守る賢さがあるし、
社会性も持ち合わせている。
子供の遊び相手としても適切だ。

猫を飼ったことはないが、
触ると怒ったりすり寄ってきたり気まぐれで、
ひとの言うことは聞かずに家具を引き裂く、
そんな先入観を覚えている。

而して、私は犬から数多くを学んだと思っている。
ひとの指示を聞いたほうが楽だし、
やられて嫌なことはやらない方が相手の信頼を得られる。

だから、
ひとの機嫌を損ねず、待てと言われたら延々と待つのだ。
言いつけを守ることも美徳の一つとして。
たとえそのひとが戻らぬとしても。

お題「待ってて」

1/30/2024, 11:14:36 AM

共感を得られるひとだと、あなた自身は思っていますか。
例えば、あなたの身近であった楽しい話や辛い話を、
他のひとに話せば、理解してくれますか。

残念ながら、私は共感を得られにくいと思っています。
そもそも、小難しいのです。

例えば、ブロッコリーは嫌いだが、
マヨネーズと合わせれば食べられる、とか。
鮭は大好物だが、ムニエルだけは絶対に食べない、とか。
そういう込み入った話を、共感してくれません。

嘘だと思う方も居るでしょう。
今の話も、"文章を"理解してくれるひとが少ないのです。
つまり、「私はマヨネーズ付きのブロッコリーは好き」や、
「ムニエルは嫌い」などと、
曲解したり一部だけ記憶に残したりしてくれるのです。
それでいて「わかる〜」と、軽率な相槌を漏らすのです。


そんなひとたちには、「私」を理解されなくて結構です。
寝ぼけ眼に映る薄暮の世界の静寂や、
標高1500mの霧中の神社への畏敬や、
旅の帰路に襲う満足感を伴う悲哀も、
理解していただかなくて結構です。


それでも
理解されないと諦めながらも
理解されたいと願ってしまう

これだけ文字を重ねて
ようやく伝わるかもしれない
私の虚しさについてのお話でした

お題「あなたに届けたい」

1/23/2024, 11:59:24 AM

望めば全て手に入るだけの財力は
誰しも羨ましがるものだろう。
私だって欲しい。

しかし、皆望みを叶えてしまうから、
財そのものの価値がきっとなくなる。
そんな世界で、一体何に価値を見出すのだろう。

きっと絵画や音楽が、今と変わらず
多くのひとびとが欲しがるものとなるだろう。
いわゆる芸術ってヤツだ。

芸術ってヤツは、どういう評価か分からない。
生み出された作品の良し悪しだけなのか、
それとも、生み出す過程の苦しみが作品を昇華するのか。

そんな世界で、自分に一体どんな価値があるだろう。
そこには、血と泥に塗れてでも生き抜こうとする
鏡合わせの自分がいた。


お題「こんな夢を見た」

1/9/2024, 10:49:23 AM

宵の内
緩む口元に
よく似たり

お題「三日月」

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