ひともどき

Open App
8/26/2024, 11:49:43 AM

日記は嫌いだ。
日々の営みを無理に書き集めても、良いことはないから。

小学生の夏休みの宿題に毎日日記を書くものがあった。
毎日一行だけの日記だが、毎日川柳にした。

長く書けば冗長で、短すぎたら忘れてしまう。

これくらいがちょうどよいのかもしれない。
私の暮らしの中で見つけた、私の言葉で描く、
私の綺麗な単語帳。

お題「私の日記帳」

6/10/2024, 1:18:06 PM

やりやすいことだけやるのは簡単だ。
いわゆる現実逃避と同じで、
最初は楽しくてもじきに息が詰まる。

やらない理由を並べるのは簡単だ。
既に出来上がっているものを壊す時点で、
大きな労力がかかる。自明だ。

やり遂げにくくてもやりたいことを選ぶのは難しい。
選んだ以上は一意専心に、最後まで成し遂げる覚悟を
持てる物事が、本当にやりたいことだ。

立ち上がれ、前を向け、自分に甘い自分に抗え。
これが生き延びるってことだ。
そして一日を生き延びれたら、少しだけ労わってやれ。

お題「やりたいこと」


If I wasn't hard, I wouldn't be alive.
If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.

5/6/2024, 11:36:00 PM

使い古された質問だ。

この問いを初めて受けた日から、
いつ死んでも良い覚悟で歩いている。

お題「明日世界が終わるなら」

5/6/2024, 8:49:50 AM

大抵のヒトは面倒事を持ち込んで来る。
言い変えれば、面倒事にまみれた私を見て
静かに離れていくとも言えるだろう。

自分が惨めなのはよく分かっている。
君等とは異なることも分かっている。
分かりきったことを何度も釘を刺されるのは、
文字通り心臓を刺されるような痛みを伴うんだ。

私以外の誰がこの傷を癒せようか。
これ以上面倒事と生傷を増やさないために、
私は一匹で居たい。


それでも、治らない傷跡を塞いでくれる
誰かを求めてしまう。
ニンゲンは社会的生物だからなのか、
叶わぬ夢を追っているだけなのか。

自ら面倒事に近付く愚か者だから、
私は私を嫌っている。

お題「君と出逢って」

5/4/2024, 3:47:38 AM

現し世は情報の流れも目まぐるしい。
どうでもいいような噂や、ちょっとした変化すら、
ニュースというものに上げたがる。
とはいえ、全てが公開されている訳でもない。
ヒトひとりの心持ちや、政治宗教などのはなし、
カネの動き…価値のあると思われているものは、
大抵対面で、隠されて運用される。
これを秘密と呼ぶ。

普通秘密はひとりで持つに限る。
秘密が暴露されると十中八九損害が伴うからだ、
信頼の置けない奴にそんなものを任せてはならない。
また、もしもを考えるなら、暴露されてしまった時に
報復として打ち返せる秘密も握るべきだ。
互いに明かされたくない秘密があれば、
暴露する前に躊躇するだろう。

私はそんな秘密を買い叩き、他所で高値で売りつける者。
私の秘密は方方で質に入れて、
交換条件としてそれぞれの秘密を手に入れる。
仮に暴露されたって、公然の秘密には何の価値もない。
更に高値の秘密は、他者の秘密を用いて値を上げる。
私は詐欺師、女衒、出歯亀。好きなように呼べ。


そんな下衆にも、どの交換条件でも明かせぬ秘密がある。
もうこの世に居ないものの秘密、担保は私の信用だけ、
つまり私はこの秘密をタダで手に入れた。

暴露しても痛くもない。暴露しなければ気付かれない。
この世でひとりしか知り得ない秘密を独占しているのは、
優越感もあり、口が滑りそうでもある。

お題「二人だけの秘密」

Next