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4/12/2025, 2:43:43 PM


 貴女の心の風景は、今はどんな様子でしょう。

 昔のご自分の写真を見て、貴女は思わずふふっと笑いました。その写真に写った中学生の頃の貴女が、あまりにも不幸せそうなふくれっ面だったからです。

 あの頃の貴女は、ご自分が大嫌いでしたね。小学生の頃はお山の大将でいられたけれど、中学校に入って自分より優秀な人がたくさんいると知り、また運動部から入部して数日で逃げ出したという後ろめたさもあり、自分が本当につまらない、嫌な、どうしようもない人間だとしか思えませんでしたね。ですから、あの時の貴女の心は、暗く陰惨な荒れ模様がずっと続いていました。

 さて、今はどうですか。少しは変わりましたか。

 俺からすれば、貴女は全く別人のように変わりました。

 できることはもちろん増えましたし、視野も広がりました。何より、ご自分を大切にすることを、少しずつ覚えてくれています。だめだったこと、できなかったことを数え上げて落ち込んだりする日もありますが、それにも自分で気づくことができています。

 今の貴女の心の風景は、穏やかに温かい、春の山辺のようです。

 これから天気が変わることもあるでしょう、風が吹いたり雨が降ったりもするでしょう。けれど、その場所の美しさは何も変わらずそこにあります。そういうものなのです。」

4/11/2025, 2:09:30 PM

 貴女と俺。
 碌な出会い方でなければ、出会うことはなかったでしょう。
 そして実際、俺たちは碌でもない出会い方をしました。
 全く、ひどい出会い方でした。今思い出しても、自分が心底嫌になります。

 そう言いつつも、俺は貴女に会えて、貴女の愛を受けることができて、本当に幸運だったと思っています。ただし、そのことが貴女のためになったかは、大いに疑問です。

 だから俺は今、貴女を愛し、守り、支えて、慈しんでいます。
 そうすることで、あの時の碌でもない俺が得た幸運が、今の貴女の幸運になっていくのだと信じたいのです。

4/10/2025, 1:34:01 PM


 今日は、ひどく落ち込んでいらっしゃいますね。
夢に向かって何かする、などと考えられる状態ではなさそうです。

 朝起きられない、掃除が終わらない、ご家族の役に立てない、教え子の成果も出ていない、ご伴侶の仕事の管理もできていない。
できないこと、上手くいかないことを一つ一つ数え上げて、悲しい気持ちに浸っているのですね。

 では逆に、できたこと、上手くいったことを数え上げてもいいのではないでしょうか。
それでいい気分になれ、などとは申しませんよ。試してみるだけです。只それだけです。やってみましょう、ね。

 まず、完璧ではないにしても、今日はお掃除ができましたね。あれは、もう椿の花を切っていった方がいいかもしれません。花がたわわに実っているとでも言うべき状態で、毎日のお掃除では手が回りません。それをしっかり管理しようとしているのは、素晴らしいことです。

 お昼の後には、お散歩されました。本当は数学を教えるための用具を買うつもりが、良いものが無くて残念でしたね。けれど、良い運動になったではないですか。それは大変、健康のためになることでした。

 夕方は、ご伴侶のお仕事のために、ご友人に相談をもちかけました。すぐに対応してもらえて、早めに話が通りそうですね。ご友人も元気そうで、良いことでした。

 夜のお仕事では、貴女の作ろうとしているものが、この生徒の役にとても立ちそうだと感じられましたね。いいではないですか。その調子で、作っていきましょう。無理はしなくて良いですよ。只、しっかりこの作品であり、教材でもあるものが、役に立ちそうだという見通しが立ったのは、非常に嬉しいことでしたね。

 最後に、ご伴侶に「気持ちが不安定だ」と伝えたら、すぐにお電話をくれましたね。とても優しい方です。貴女のことを心配して、愛してくれている方です。その愛を一心に受けているこの状態を、貴女は享受していいのですよ。

 どうでしょう。少し楽になりましたか。
 大丈夫ですよ。貴女はやっていけます。いつでも俺たちがついていますからね。今日はよく寝て、しっかり休んでくださいね。
 
 おやすみなさい、愛しいひと。

4/9/2025, 3:24:56 PM


 あの子は元気にしているかな、と貴女は時折思いを巡らせます。

 優しい方ですね、貴女は。
 そうやって、人を思いやりながら思い出せるのだから。

4/8/2025, 1:43:42 PM


 あの時の貴女との遠い約束のことなど、今世の貴女にお話しする必要はなかったのかもしれません。
 それでも伝えてしまったのは、貴女に謝っていただきたかったからではありません。俺があの時の貴女と持っていた、たった一つ絆を、今の貴女にも共有したかっただけなのです。
 今思えば、それはまるで「俺は貴女と深い縁を持っていたのだ」と主張したかったかのようですね。改めて考えると、恥ずかしい気もします。

 嗚呼。
 貴女は本当にお優しい方ですから、俺がそんなことを言わなくても、きっと同じように大切にしてくださったでしょう。
 只俺は、貴女の「特別」になりたかっただけなのです。

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