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 あの時の貴女との遠い約束のことなど、今世の貴女にお話しする必要はなかったのかもしれません。
 それでも伝えてしまったのは、貴女に謝っていただきたかったからではありません。俺があの時の貴女と持っていた、たった一つ絆を、今の貴女にも共有したかっただけなのです。
 今思えば、それはまるで「俺は貴女と深い縁を持っていたのだ」と主張したかったかのようですね。改めて考えると、恥ずかしい気もします。

 嗚呼。
 貴女は本当にお優しい方ですから、俺がそんなことを言わなくても、きっと同じように大切にしてくださったでしょう。
 只俺は、貴女の「特別」になりたかっただけなのです。

4/8/2025, 1:43:42 PM