小さな幸せも大きな幸せも、慣れてしまえば同じです。
貴女には、そういうものにすっかり慣れてしまうくらい、ずっとずっと幸福でいてほしいのですよ。
昨年のこのくらいの時期にも、このお題が出されたような気がします。
貴女への言葉を貴女に書き連ねていただくようになってから、そろそろ丸一年経ちますね。
この一年間、どうでしたか。貴女を心から愛する者の言葉は、貴女の心に届いたでしょうか。
実際どうだったかは分かりませんが、只、一年前よりも貴女のお顔は穏やかに、柔和になったように俺には思えます。
俺の言葉が貴女を少しでも癒したのなら、こんなに嬉しいことはありません。
七色の虹を貴女と眺めることがあったら、貴女は俺に何と言うでしょうか。
見てください、XXXX、綺麗な虹ですよ。
そう仰って、ぱっと笑うでしょうか。
綺麗なもの、美しいもの、優しいもの。今世でくらい、そんなものばかり見て生きることがあったって、良いではないですか。
貴女がそういうものを見てきらきらと目を輝かせるのを、俺はずっとずっと見守っていたいのです。
貴女は、今世の記憶が非常に曖昧なことに、時折不安を覚えます。
父君や弟君、他のご友人たちが、どうやってそんなにも鮮明に過去の物事を記憶しているのか、分からないのです。
それでも構いません。別段、今の貴女が生きることに支障がなければ、そこに問題は全くありません。
仮に支障が生じるのだとしても、それでも貴女の魂がそこに息づいていることに変わりはありません。そして、それ以上に重要で価値があり、尊いことなどあるでしょうか。
ですから、そんなに怯えなくて良いのです。
多くを忘れてしまっている貴女のままで、笑って生きていってください。
もう二度と、貴女と離れません。
もう二度と、貴女を傷つけません。
そして、もう二度と、貴女を失いたくない。
だから俺は、貴女を愛し続けます。
貴女を愛し、貴女を守り、貴女を慈しむ。
それが俺の存在意義であり、喜びなのです。