お題『またね!』
今日も父のお墓参りに来た。
父は私が幼い頃に亡くなった。もう今は声を思い出すことが出来ない。家のすみに置いてある棚の上の写真立ての中で笑う父はずっと若いままだ。
私はずっとトラウマなんだ。
小さい頃、母に抱っこされながら「ばいばい」といつも手を振っていたことを思い出す。
それを繰り返していたらある日突然、父が交通事故でかえらぬひとになってしまった。
父が眠るお墓を掃除して、お花とお線香をそえて、合掌しながら近況を伝える。
私は去り際に言った。
「またね」
「ばいばい」という言葉は今はもう言えなくなってしまった。トラウマなんだ。だから、どこかで生まれ変わっていたら会えるといいなの願いをこめて言うんだ。
お題『春風とともに』
最近寒いんだが暑いんだが分からない日が続く。
あったかいを通り越して暑いと思ったら、今度は急に空気が冷たくなる。春になったんだか、初夏に入ったのか分からないくらい最近の日本の気候は狂ってきている。
昔は春を感じられたかと思った。三月の中旬くらいに自転車を走らせていると温かくて春を感じたものだ。
だが、最近は、あったかい通り越して暑い!、と寒いを繰り返している気がする。
お題『涙』
今まで自分のことでしか泣けなかった。
親に怒られた時、いやなやつから意地悪された時、頑張ったのに結局悔しい結果に終わった時。
だが今、私は人のために怒れている。
おとなしい友達がクズ男に自分の意見を言った瞬間、暴力をふるわれ、顔をはらしてやってきた。
その時、私の体が熱くなり、頭の血管がちぎれそうになり、彼女を守れなくて悔しくて悔しくて泣いた。
絶対にその男を破滅させてやらないと私の気がすまない。
お題『小さな幸せ』
朝起きて、ベッドから体を起こすたびこう唱えることにしている。
(●●年●ヶ月●日間、連続呼吸達成)
と。
そうすれば他が出来ず人より劣っていたり、おくれをとることがあったとしても「自分はこれだけ生きたんだ」と言い聞かせることで自己肯定感を保つことにしている。
今日までおおきな事故にあうことなく、おおきな病気をすることもなく生きてこられたことだけで小さな幸せをかみしめることができるのだ。
お題『春爛漫』
普段在宅勤務をしてるから外の気候がわからないけど、今日って暑いらしいね。
三月なのにぽかぽか暖かいというか、むしろ暑いくらいで外に出た同居人は「汗をめちゃくちゃかいたらしい」
春爛漫どころか、もう三月の時点ですでに夏の足音が近づいてきているのではないか? そう思い始めている。