お題『終わり、また始まる』
私がこの「書く習慣」を始めてそろそろ一年が経とうとしている。このアプリ、一年経ったらどうやらまた同じお題を繰り返すらしい。そうネットに書いてあった。
はたして本当にそうなのか。
そこでふと、ACジャパンのCMを思い出してしまった。
「証拠はある。知らない人がXで呟いてるんだよォッ!」って言いながら取り調べする刑事の存在を。
ネットの情報をたどらず真実は自分の目で確かめるのが一番いいのだ。きっとそうに決まってる。
それにしても、自分はこのアプリで一年もほぼ毎日書き続けたことになる。意外と続いていることに自分自身驚いている。
お題『星』
初めて行くお店を選ぶ時、食べログやホットペッパーなどの星の評価を基準にしている。
正直言うと、星が三つのものでも私にとっては異常に料理の味がはまり、リピートすることがある。
だが、初めて行くお店というのは、おすすめを聞いたところで味のイメージが出来ず、そこで活用するのがお店検索アプリの星の評価である。
ちなみに目に見える星の評価で「アァ、あのお店星二つだ。もうすし評価が高いお店あるかな」と素通りされてしまうのはお店としては気の毒だなと思う。私は評価が可視化される世界で生きている人のことを無条件に尊敬するのだ。
お題『願いが1つ叶うならば』
なにか一つ願いが叶うなら、私はなにも悩まない脳を手に入れたい。そうすれば人に迷惑はかけるだろうし、人に対して嫌なことをきっと言うようになるだろう。人に対して無神経にもなれる。
だからといって後悔もしなければ傷つくこともない。言ったら言いっぱなしで言われた相手のことなんてなにも考えないんだから。なんて生きやすいんだろうと思う。
だから私はなにも悩まなくて済む脳みそを手に入れたい。
っていうたまには本当に憂鬱なことを考えてみたりする。もっと生きやすくなりたいと願う。
お題『嗚呼』
「あぁ」って言うと普通に返事っぽく聞こえるのに「嗚呼」と漢字にしてしまうことで一気に古めかしくなったり、なにか郷愁じみたものを思い起こさせるのはなんでだろうと思う。
感嘆するにしても「あぁ」と言えばいいのだが、「嗚呼」になることでどうしてか金髪ロン毛のナルシストな貴族っぽい男の姿を思い浮かべてしまう。
それくらいひらがなで表現しても問題ないのに漢字にすると一気に印象が変わるから日本語って不思議だと思う。
お題『秘密の場所』
なにを考えているのか分からないクラスメイトがいる。
彼はいつもクラスで一人孤立していて、仲が良い人など思い当たらない。皆はそんな彼のことなど気にする素振りを見せないが、それでも僕は気になるんだ。
不自然な方向にはねたスネ夫っぽい前髪は寝癖でもわざとワックスでかためたわけでもなさそう。最初から「俺はこの髪型ですよ」と言っているようだ。
おまけによく見ると彼の瞳は金色。ふだん顔を伏せているから誰も気がついていない。
だけど、僕は彼が気になって仕方がない。
「宇宙人なのかな」
といった疑念があるからだ。事あるごとに話しかけようとしてすぐ会話を打ち切られてしまう。
皆から「勇気あるな」と笑われるが僕はめげない。
昔から都市伝説とかUMAとかそういったオカルトめいたことが好きな僕は彼の存在がきになって仕方がないのだ。
ある学校の帰り道、僕はこっそり彼の後をつけることにした。絶対に普通の家ではない。そう思っているから。
しばらく行くと普通子供が立ち入ってはいけない森の中へと入っていった。どんどん谷の方へと下っていく。
遮蔽物になるものの後ろに隠れながら僕は見てしまった。
鉄製の円盤みたいな建物があるのだ。こんな建物は見たことも聞いたことがない。その形はまさしくUFOに似ていた。
「やっぱり宇宙人じゃんか!」
僕は走って下っていくといつの間にかクラスメイトがいた。瞬間移動でもしたのだろうか。
「知られてしまったか」
それだけ言うと、次の瞬間僕の意識が飛び、気がつくと自分の家に戻ってきていた。
「なんだったんだろう」
考えてもなにも思い出せない。学校から家に帰るまでの記憶が不自然にないのだ。何だったんだろう、と思いながら次第にそれがどうでもよくなっていき、いつものようにオカルト雑誌を読み漁ることにした。