Dokin

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5/20/2023, 12:28:12 AM

※二次創作
※悪い子3人組(ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマン)
※○ネタ、捏造あり

それは突然の出来事だった。
姉弟のように可愛がっていた二人の宇宙人がいなくなっていた。
かくれんぼにしてはどこを探しても見つからないし、ずっと出てこないのもおかしい。
そのとき骸骨は、はっと気づいてしまった。

二人はどこか遠いところへ逝ってしまったということ。

「…また、独りぼっちか」
騒がしくて楽しかったあの日常にはもう戻れない。
自分は一度は死んだ故に死ねなくなってしまった骸骨だから。

そうだ、もう一眠りしよう。

この突然の別れが、夢でありますように。

それは叶わない夢だと少しだけ確信し、骸骨は無い瞼を閉じた。

おしまい

5/19/2023, 7:58:06 AM

※二次創作
※悪い子3人組(ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマン)

「いただきまーす!」
バイキン城の朝ごはんは三人だけの空間でも、賑やかな雰囲気に包まれていた。

「あー…ん…」
赤い宇宙人の少女は、こんがりと焼かれた食パンを口にしようとした途端、しゅんと下を向いてしまった。

「どうしたの、ドキンちゃん?」
「飯が冷めちまうぞ?」
仲間の黒い宇宙人の少年と骸骨が心配そうに、彼女の顔を見つめた。

「…やっぱり、あの子のことが好きなのかな…?」

ふわふわで白い食パンの顔をした彼は、ピリッと辛いカレーの香りがするあいつのことが好きなのだろう。
私に向けたことのない心からの笑顔を、あいつに向けていたから。

「…ううん、やっぱなんでもない!」

そう言った赤い少女は、食パンにオレンジのマーマレードを塗り、勢いよく頬張った。

叶わない恋物語を物語るかのように、食パンに塗ったマーマレードの味は甘酸っぱくて、少しほろ苦かった。

おしまい

5/17/2023, 11:48:03 PM

※二次創作
※悪い子3人組(ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマン)

ある日のバイキン城。

「ん〜…」
眠い、けど眠れない。そんな夜が続いてる。
(お腹空いたけど…こんな時間にお菓子食べたら怒られちゃうな…)
二本角の黒い宇宙人はベッドから抜け出し、キッチンへ向かった。

「ふぁ〜…あれ?」
キッチンへついたとき、彼の仲間の一本角の赤い宇宙人の少女が立っていた。

「ごくごく…ん、ばいちゃん?」
「あれ…ドキンちゃんも眠れないの?」
「うん…実は私もなの。だからホットミルクを作って飲んでたの」
「オレサマも眠れないから、なんかお菓子でも食べよっかなって思ってたんだけど、ホラ兄に怒られちゃうよね…」

「お前ら…こんなところで何してんだ?」

「うわっ、ホラ兄!?」

赤い少女と話してると、彼のもう一人の仲間の骸骨が現れた。瞬間移動でもしたんじゃないかと思うくらい、この骸骨はいきなり出てくるから心臓に悪い。

「もう、おどかさないでよ!」
「悪かったって。で、お前らがここに来たってことは…」
「ギクッ!」
「考えることは一緒だな」
「ほえ?」
「実は俺も…眠れないんだ」

骸骨の言葉に、二人の宇宙人は納得した。

「ホラ兄もホットミルク飲みに来たのね?」
「ごめんね、ホラ兄に内緒でお菓子食べようとして ました!」
「いや、そのことは別にいいんだが…」
「あっ、そうだ!」

突然、黒い宇宙人はひらめいたように角をピンと伸ばした。

「みんな眠れないなら、朝までパジャマパーティしようよ!」
「さすがばいちゃん、頭良いわね!さんせーい!」
「…たく、しょうがねえな。眠くなるまで付き合ってやるよ!」

真夜中のパジャマパーティは朝になっても続き、三人は数日寝不足になったらしい。

おしまい!