※二次創作
※悪い子3人組(ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマン)
※○ネタ、捏造あり
それは突然の出来事だった。
姉弟のように可愛がっていた二人の宇宙人がいなくなっていた。
かくれんぼにしてはどこを探しても見つからないし、ずっと出てこないのもおかしい。
そのとき骸骨は、はっと気づいてしまった。
二人はどこか遠いところへ逝ってしまったということ。
「…また、独りぼっちか」
騒がしくて楽しかったあの日常にはもう戻れない。
自分は一度は死んだ故に死ねなくなってしまった骸骨だから。
そうだ、もう一眠りしよう。
この突然の別れが、夢でありますように。
それは叶わない夢だと少しだけ確信し、骸骨は無い瞼を閉じた。
おしまい
※二次創作
※悪い子3人組(ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマン)
「いただきまーす!」
バイキン城の朝ごはんは三人だけの空間でも、賑やかな雰囲気に包まれていた。
「あー…ん…」
赤い宇宙人の少女は、こんがりと焼かれた食パンを口にしようとした途端、しゅんと下を向いてしまった。
「どうしたの、ドキンちゃん?」
「飯が冷めちまうぞ?」
仲間の黒い宇宙人の少年と骸骨が心配そうに、彼女の顔を見つめた。
「…やっぱり、あの子のことが好きなのかな…?」
ふわふわで白い食パンの顔をした彼は、ピリッと辛いカレーの香りがするあいつのことが好きなのだろう。
私に向けたことのない心からの笑顔を、あいつに向けていたから。
「…ううん、やっぱなんでもない!」
そう言った赤い少女は、食パンにオレンジのマーマレードを塗り、勢いよく頬張った。
叶わない恋物語を物語るかのように、食パンに塗ったマーマレードの味は甘酸っぱくて、少しほろ苦かった。
おしまい
※二次創作
※悪い子3人組(ばいきんまん、ドキンちゃん、ホラーマン)
ある日のバイキン城。
「ん〜…」
眠い、けど眠れない。そんな夜が続いてる。
(お腹空いたけど…こんな時間にお菓子食べたら怒られちゃうな…)
二本角の黒い宇宙人はベッドから抜け出し、キッチンへ向かった。
「ふぁ〜…あれ?」
キッチンへついたとき、彼の仲間の一本角の赤い宇宙人の少女が立っていた。
「ごくごく…ん、ばいちゃん?」
「あれ…ドキンちゃんも眠れないの?」
「うん…実は私もなの。だからホットミルクを作って飲んでたの」
「オレサマも眠れないから、なんかお菓子でも食べよっかなって思ってたんだけど、ホラ兄に怒られちゃうよね…」
「お前ら…こんなところで何してんだ?」
「うわっ、ホラ兄!?」
赤い少女と話してると、彼のもう一人の仲間の骸骨が現れた。瞬間移動でもしたんじゃないかと思うくらい、この骸骨はいきなり出てくるから心臓に悪い。
「もう、おどかさないでよ!」
「悪かったって。で、お前らがここに来たってことは…」
「ギクッ!」
「考えることは一緒だな」
「ほえ?」
「実は俺も…眠れないんだ」
骸骨の言葉に、二人の宇宙人は納得した。
「ホラ兄もホットミルク飲みに来たのね?」
「ごめんね、ホラ兄に内緒でお菓子食べようとして ました!」
「いや、そのことは別にいいんだが…」
「あっ、そうだ!」
突然、黒い宇宙人はひらめいたように角をピンと伸ばした。
「みんな眠れないなら、朝までパジャマパーティしようよ!」
「さすがばいちゃん、頭良いわね!さんせーい!」
「…たく、しょうがねえな。眠くなるまで付き合ってやるよ!」
真夜中のパジャマパーティは朝になっても続き、三人は数日寝不足になったらしい。
おしまい!