陽成 水仙

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2/17/2025, 11:46:58 AM

輝きを失った星はもう誰にも見つけて貰えないのだろうか。
もし君の来世が星ならば、恒星でも、恒星じゃなくても、僕以外の地球人や宇宙人が星を見なくても、毎日夜空を眺めて君を探すよ。

2/15/2025, 11:35:43 AM

君の声がする方を見た。
海岸沿いに並んで私の名前を呼ぶ。
まるで恋人を見つめるかのような瞳で水平線を眺めている君を横目に寒さでかじかむ手を自分の息で温めた。

2/10/2025, 11:46:19 AM

星に願い事をしているのはひとりじゃない。
きっと世界中どこかしらで毎晩願い事を聞かされてる。
それでも飽きることなく聞いてくれる星は隣にいるあなたの何倍も優しく美しい。

2/6/2025, 11:47:30 AM

窓を開けると冷たい空気が肌を撫でる。
まだ空は東雲色と群青色のグラデーションがかかっていて所々で波の音が聞こえる。
寝巻きのまま上着を適当に着て砂浜に行った。
汚れることも気にせず座って地平線を眺める。
私はこの瞬間のために呼吸をしている。

『静かな夜明け』

2/4/2025, 1:29:10 PM

初デートで花束を送った。
枯れてしまうのが勿体ないと彼女は言う。
枯れたらまた買ってあげる、これから先ずっと。
そう言ったのももう何十年も昔の話だ。
「なんでおじいちゃんはお花をかうの?」
彼女の遺影の前に花を飾っていると孫に聞かれる。
「惚れた弱みってやつだよ」

【永遠の花束】

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