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3/10/2026, 10:44:23 AM

溢れる熱気に圧され言葉を失う。

その熱狂は私が愛していた美徳の様だった。
そこに恐怖はない。

彼らは偉大ではなかった。
だがどんな偉業よりも忘れてはならない。

ありがとう。
私ではきっと成し得なかっただろう。

賛美と祝福を込め拍手を送った。

[愛と平和]

3/9/2026, 10:11:28 AM

生まれてからずっとこの時が続くと思っていた。

母との記憶。
小学校での記憶。
中学へ行って高校に行った。

全部終わるとは思わなかった。
あと数ヶ月で16歳を捨てるこの身体。
記憶に固執しすぎて目の前のものを捨ててしまった。

ただ青い空気。
吸うことさえ出来ずにもがくばかり。

[過ぎ去った日々]

3/8/2026, 12:38:46 PM

私は死んだ。

理由は至極単純なもので
信号無視の車にハネられるというものだった。

では何故死んだ私が現世にいるのか。
霊というのは49日は現世に残れるのだそうだ。

私はそんな摩訶不思議な状況に、
そんな年齢でもないが好奇心が湧いてしまったのだ。

まずは病院へ行った。
集中治療室の中で冷えた私の手を握りながら
私の妻が泣いていた。

次に私をハネたやつの所へ行った。
丁度裁判をしていて中々に酷い額を請求されていた。

何日か日の昇るのと沈むのを繰り返した。

金を払って火葬して、
金を払って葬儀して、
その葬儀で金を受け取り、
ハネたやつからの金も受け取り、
金を払って墓を作る。

不幸な訳ではなかった。
ただ幸せかと言われても頷けない。
このまどろっこしい感覚を私は初めて味わった。

私という存在が金に埋もれていく気がした。
ああ、あの狭い中だときっと自然に還る事もできない。

喪失感が残った。
妻は相変わらず思い出しては泣いて、
命を奪ったものに憎しみを向ける。
少ししたら落ち着いて、
温めたご飯に箸をつける。

人はこんなにも呆気ないのだろうか。
もう無い胸に穴が空いたようだった。

[お金より大事なもの]

3/7/2026, 12:19:07 PM

とある文豪の様に格好をつけたい。
好意がどうも苦手で人付き合いが下手な俺。
図書館で偶然見かけた背表紙に引かれ頁を捲った。
嘘か真か諸説はあるが、美しいと思った。
俺が心の底から愛せる他人を見つけられたとして、
なんて言うのだろうか。

[月夜]

3/6/2026, 8:44:46 PM

銀河を見る夢を見た。
朝焼けに照らされたそれは
どんな恒星よりも輝いていた。

はしゃいで身を乗り出した。
冷たい気配を纏った地面。
それは海だった。

青く輝いていた。
この世の何よりも青かった。

[絆]

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