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12/19/2024, 6:00:47 AM

机があるなら布団を置いて
こたつがあるなら蜜柑とお茶
いやいやそこはアイスじゃない?
お鍋と〆でしょ御冗談
のんびりテレビとゲームが至高
うたた寝読書がお幸せ
どやどやわらわら争い尽きねど
誰もおこたから出てかない

‹冬は一緒に›


今となってはどうでもいいけど
あの人を好きなのは君だけじゃないんだよ
今となってはどうでもいいんだ
あの人に君がいるからね
でもね だからね
「どうでもいいこと」って言わせてね
「どうでもよくない」って思わせないでね
あの人を悲しませるような
そんなことはしないでね?

‹とりとめもない話›

12/16/2024, 1:57:37 PM

7つ前までは神の内、
昔の子供の死亡率を、謳ったものとか違うとか。
「残念でした、7つはとうに過ぎたよ」
覗き込んできた死神に、意趣返しと舌を出す。
熱に霞む視界の中、ソレは僅かに首を振り、
 の を指差した。

‹風邪›

12/15/2024, 11:16:17 AM

雪が好きだった
それが自身の姓名に拠る物かは知らないが。
静かに、或いは嵐のように降り積もる、
冷たくやわらかな白が好きだった。

青く青く晴れ渡った快晴を睨めども
灰雲が覆うにはまだ暖かく。
景色の全てを覆う白を
今日ほど望む日は無かったのに。

‹雪を待つ›

12/14/2024, 1:28:36 PM

空を光が駆け上り
見る間に絵を描いていく
どこの家も街路樹も
華やかに彩られ輝いている
そう楽しそうに指をさす
その視界を覆うゴーグルは
全て善いモノへ変える色眼鏡
知られぬまま葬られる惨状を
どうか最期まで知らぬままで

‹イルミネーション›

12/13/2024, 12:53:09 PM

昔、一番好きだったのは兄の作ったお菓子だった
母の作るいつもの味より
父が作る凝った作品より
給食より外食よりインスタントより。
別に、兄が料理上手だった訳じゃない
メニューは疎か、やっと一人で台所に立てる位だった
火も包丁も、一人で扱う許可が出たばかりだった。
それでも留守番中、お祝いごとだからとこっそりと
丹念に丁寧に練られたココアと
ありったけ装飾を散りばめたクッキー
それに勝る美味を私は知らなかった。
何百年何千年経っても忘れられないくらいには

‹愛を注いで›

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