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8/18/2024, 1:06:49 PM

君と初めて会った日のこと
君と駄弁った帰り道のこと
君と遊んだ暑い日のこと
君と秘した寒い日のこと
君と過ごした短い日々のこと
君を
裏切り者の君を親愛したこと
オーダー通りの一部始終を
それでも君は受け入れたこと
君を
君を確かに

眇められても供える花
祈り願う花の数は

‹いつまでも捨てられないもの›


この手がこの足が
この命がこの魂が

誰かを助け何かを守り
そして平和になるのなら

そう胸を張る君のこと
一等一番の笑顔のこと
自己犠牲の英雄の盲信を

私は絶対に許さない

‹誇らしさ›


呼んでいるよと招く音
誰もいないよと呟いた
助けを求めて急かす音
誰もいないよと呟いた
藻掻き沈み恨み響く音
誰もいないよと呟いた
「一人で何をしているの?」
「何でもないよ、帰ろうか」

‹夜の海›

8/15/2024, 10:18:42 AM

長い長い下り坂
脇道も扉も無い一本道
空の背中は涼しく軽く
握ったブレーキに抵抗無く
息を吐いてペダルを踏む
良かったと微笑み道を蹴る

やっとやっとようやっと
もう誰も巻き込まない

‹自転車に乗って›

夢を重ねてファンタジー
安心安定の勧善懲悪
ドキドキハラハラ冒険譚
ほっこりノンフィクション
汗と涙のスポーツ系
キラキラドロドロ恋愛物
犠牲と正義とダークヒーロー
信じたくないホラー物
繰り返さない歴史と他者

いつ触れてどう感じて
どれが栄養で何が清涼剤で
何を学んで何処へ辿り着いて
どんな人間になるのかは

たかだか人間が狙って作れるモノでは無いはずだ

‹心の健康›

8/12/2024, 1:30:15 PM

わん、と震える空気
火の付いたように叫ぶ命
乞い願い待ち望んだ
宙を掻く無力な手足
見たかった透明の奥
聞きたかったその声
知らず微笑み歓喜する
君を、今の君こそを
ずっとずっと待っていた!

‹君の奏でる音楽›


黄色の花弁が揺れている
密な種子を携えて
赤の果実が溶けている
溢れる甘味を止め処なく
青の紙片が揺れている
涼な音色を携えて
無色の氷が溶けている
満たせぬ冷気を止め処なく
小麦の君が振り返る
脱帽、深く礼をして

‹麦わら帽子›


夢を渡って何処へ行こう
曖昧な過去も不確定な未来も
君が望むなら何処へも行こう
誰と歩むかも分からぬ道も
君が選ぶなら其処へ行こう
星を渡り空を渡り
花を越え川を越え
確かに其処へ辿り着くまで
君が迷い挫けぬように
その行く先を然と照らそう

‹終点›

8/9/2024, 1:26:36 PM

終わり良ければ全て良し、
結果より過程が大事、
画竜点睛に蛇足、
行動の捉え方は色々あるけれど。

一番大事なのは、
「自分が何を得たのか」だと。
初めての失敗か、何度目かの成功か、
欲しかった間違いか、必要のない正解か、
次の布石か、前の後始末か、
何もないただ純粋な娯楽だったのか。

掌に落ちてきたモノを全て、
掴んで喰らって糧にして、
自分の選ぶ道を進めるように。

‹上手くいかなくったっていい›


可愛らしく 美しく
華やかで 繊細な

君に
佳人薄命など願いはしない

‹蝶よ花よ›

8/7/2024, 2:00:33 PM

試して 失敗して
間違えて 見つけて
考えて 争って
掬い上げて 探して
努力して 後悔して
それでも それでも
笑顔にしたくて
幸せでいたくて
平和でありたくて
それを それを
皆で必死に積み上げてきた歴史を

【運命】だった、などと
簡単に口にするな

‹最初から決まってた›


熱い太陽にも黒点があるように
暖色より寒色の炎が熱いように
薄光も集まれば全て燃やすように

「勝ち誇ってるところ悪いけど、」
「俺«レッド»が一番強いだなんて、
 誰か言ったか?」

‹太陽›

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