君と初めて会った日のこと
君と駄弁った帰り道のこと
君と遊んだ暑い日のこと
君と秘した寒い日のこと
君と過ごした短い日々のこと
君を
裏切り者の君を親愛したこと
オーダー通りの一部始終を
それでも君は受け入れたこと
君を
君を確かに
眇められても供える花
祈り願う花の数は
‹いつまでも捨てられないもの›
この手がこの足が
この命がこの魂が
誰かを助け何かを守り
そして平和になるのなら
そう胸を張る君のこと
一等一番の笑顔のこと
自己犠牲の英雄の盲信を
私は絶対に許さない
‹誇らしさ›
呼んでいるよと招く音
誰もいないよと呟いた
助けを求めて急かす音
誰もいないよと呟いた
藻掻き沈み恨み響く音
誰もいないよと呟いた
「一人で何をしているの?」
「何でもないよ、帰ろうか」
‹夜の海›
8/18/2024, 1:06:49 PM