・バイバイ
貴方と別れただけじゃない。
未練と別れたの。
情と別れたの。
思い出と別れたの。
望んでいた未来と別れたの。
たった一人の人間と離れただけで私は沢山のものに別れを告げなきゃいけないのに、貴方は「私」と別れるだけで終わるんでしょう?
そんなの許せるわけないじゃない。
せめて私が、貴方への怒りや憎しみともお別れ出来ていれば良かったのにね。
・まだ知らない君
ご縁が無い、と嘆く君を慰める。
俺からすればわざわざ一緒にいて不安になるような人との縁なんか無くていいと思うけど、彼女の求める縁がそれならば仕方ないのだろう。
"俺にすればいいのに"
今日も飲み込むこの言葉をいつか君にぶつけられたら、俺は君の思うご縁になれるのだろうか。
・手のひらの宇宙
綺麗も汚いも漂う空間。
得体の知れないモノと交信。
流れる星の燃えゆく姿。
眺め続けりゃ痛める目と首。
手のひらの宇宙はいつだって身近な存在で、それでいて一番に人類に優しくないね。
・あの夢の続きを
君が描いた夢物語、周りも君自身もただの空想話だと笑ってる。
でも俺だけはいつか現実になるって信じてる。
たとえどれだけ有り得なくても、君がその夢物語を忘れたとしても。
俺だけはいつまでも君が描いた夢に希望があると信じているんだ。
だからどうか忘れないで。俺がずっと君の夢物語を楽しみにしていることを。君の夢物語がいつか思い出話になってほしいと祈っていることを。
・幸せとは
甘いものを頬張る君。
残業で苦い顔をする君。
停電に慣れている君。
黙々と書類を整頓してる君。
そんな君の日常にボクが当たり前のようにいることが皆の言う"幸せ"なんだろうね。
「ふふ、いつか実感出来たらいいんだけどね」
「えっ?このふわふわスフレパンケーキがまだ夢だと思ってるんですか!?」
「そうだね。流石にこのサイズ感は夢であって欲しいと思うよ」
胃もたれするぐらいこんなにも可愛らしい"幸せ"がいつまでも続きますように。