ああすれば良かったとか
あれはもう少し何とかなったとか
反省は要らない
よく一年頑張った 耐えた 凌いだ
踏ん張ったなって 自分を労わろう
それが年末にするいちばん大事なことだと割とマジで思う
#1年を振り返る
「みかんの房の筋は、取って食べる派? それとも構わず食べちゃう派?」
だいだい色の果実を手に尋ねる君に、僕は答える。
「ぼくは、君が剥いてくれるならどっちでもいい派だよ」
「なにそれ」
んもー、甘えてえと言いつつ皮を剥き始める。
「いつもありがとう」
優しい君のことがみかんよりも大好きだよ。
#みかん
私はそのまま食べる派です
ワクワク感は、
夏休みより、ちょっとだけ劣る
それは短いせいかな、それとも
寒さが苦手なせいかな?
ともあれどうか風邪ひかないように 楽しんで
#冬休み
「あの、手袋、片方落としましたよ」
呼び止められて振り向いた。
「ごめんなさい、私のじゃないです」
「そうでしたか、それは失礼」
首を捻りながら、その人は持ち主を探すような素振りで周りを見つめる。
「ばかね、何で受け取らないの。手袋、アンタのだったんでしよう?」
友達は呆れ顔だ。
「だってえ、振り向いたらすごいハンサムだったんだもん。思わず違うって言って逃げちゃったよ」
私が落としたのは、小学校から使ってる、国民的アニメキャラの付いたやつ。何でよりによって、拾ったのがあんなハンサムなの! 恥ずかしくて、とっさに否定してしまった。
「アンタってさ、いざ好きな男といい雰囲気になったとしても、ダサいパンツ履いてるのに気づいて、チャンスをフイにするタイプよねー」
全く言い返す言葉もないよ。とほほ。
#手ぶくろ
ワンピースのバックファスナーを開けるときの、ちいいいと言うかすかな音が世界で一番好きだ。
「ん。ごめん、引っかかっちゃった」
君の服を脱がせているとき、ファスナーが布地を噛んだ。
苦戦して外そうとしていると、
「珍しいね。さいきん、手馴れてきたなあって寂しく思ってたとこだよ」
君は笑った。
「はじめのうちは、心臓バクバクもんだったからね」
付き合いだした時のことを思いだし、僕は懐かしくなった。
君は僕の初めての人。
「よし、外れたよ」
「噛んだのは服じゃなくて、私のお肉じゃない? 最近太っちゃって」
服のサイズ、ワンサイズあがっちゃったの、と恥ずかしそうに言う。
「幸せ太りってことだよ」
「気休め言わないで。ダイエットして絞ろうかって、けっこう深刻なんだから」
「あのね、言っとくけど、この世に変わらないものなんてない。歳を重ねれば人はふくよかになるし、服だってワンサイズ、ツーサイズ大きくなるよ」
気にしない気にしないと一休さんみたいなことを口にしてやる。
「慰めてくれてどうも」
笑った君を僕はベッドに横たえた。そっと。
歳を取れば人はふくよかになるし、服のサイズだって上がる。
だけどただ一つ、変わらないものがある。ーーそれは、君への僕の愛さ。
#変わらないものなんてない
受験勉強ですが何か?
#クリスマスの過ごし方