yoi

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12/21/2022, 12:03:02 PM

小さい頃から空を見上げては
何もいない空間を目で追っていたらしい
母は聞く
「何を見ているの?」
僕はいつも
「大きな鳥が飛んでいるんだ」
そう言っていた

今もその鳥は飛んでいる
昔よりも近い距離で
大きな翼を広げて大空に浮遊している
こちらにおいでよと手を伸ばして

何度も行こうとしたが
僕にはまだあの大空は似合わない
いつかあの鳥のように飛べる日が来るのだろうか

12/20/2022, 10:38:04 AM

昔の記憶
大きな煙突のある家で心弾ませ布団に潜った
彼が来てくれることを
今か今かと待ち侘びていつの間にか眠っていた
眠っていても彼を待つ意識はある
ふと枕元に人気を感じて飛び起きた
赤い服を身に纏った白髪の男

彼だ!彼が来たんだ!僕は見たぞ!

すると体の力がふっと抜けて布団に倒れ込んだ
彼は優しく微笑んでいた

凍えそうなほど寒い季節
寒さなど感じない規則的な部屋の中で
今年もあの音がする

耳をつんざくようなベルの音
赤い服を着た白髪の彼が枕元で笑っているんだ

12/13/2022, 6:06:01 AM

君は何を見ているんだろう
何を好んで、何を求めて、何を得ているのか
僕は知らない
ずっと君の隣にいたけれど
君を知るのが怖かった
君の頭の中に僕はいるのだろうか

”誰もが認める親友”
誰がそんなことを言ったのか
分かり合っているなんて
互いが唯一無二だなんて

笑える

想っているのは僕だけだ
僕は君を知らないし君も僕を知らないよ

12/11/2022, 12:38:21 PM

いつでも完璧な君
強かに美しく輝く華
誰もが認め憧れる星

華はいつか枯れ
星は落ちるように
彼にもある

誰も知らない彼の秘密
僕と君だけの内緒事
僕にだけは見せてくれる彼の顔

僕だけが知っている
その優越感に頬が綻ぶ

彼と視線が交わるたびに知らないフリ
互いに他人のように何でもないフリ

12/10/2022, 1:57:14 PM

青色の春
赤色の夏
橙色の秋
灰色の冬

色々な季節が過ぎ去った
あの頃の自分は幸せだと思えていただろうか

喜怒哀楽に勤しんだ青春のページ
思い返す今は幸せだったと思うよ
いつだって周りには誰かが、友人が、仲間がいた
”生きる”という行為には必要なもの

次の世界にはどんな人間がいるのだろうか
白紙のページが美しく彩られるだろうか

最高の仲間に出会えることを期待するよ

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