12/9/2022, 11:31:22 AM
白い箱に隔離された箱入り息子
目を覚ましたとき
安堵と呆れが込み上げる
「もうそろそろ飽きたよ」
そう呟くと手に触れる冷たい感覚
しかし少年も生きている人間だ
次第に恐怖を感じる
「嫌だ」
恐怖を口にしてもその感覚は離れない
ましてや更に強く冷たさを感じる
何も考えたくない、何も感じたくない
そうして再び目を閉じる
眠りにつくと手のひらの感触は暖かくなる
その繰り返し
「いつまで続くんだ。さっさと死にたい」
少年の言葉を横目に白い彼はニコリと笑う
12/9/2022, 12:22:51 AM
”ごめんね”の数だけ”ありがとう”がある
何て世間ではそう言うけれど
僕は謝ってばかり
君は僕に”ありがとう”と言う
その感謝の言葉は僕の心に刺さって
”ごめんね”を創り出す
だって君は僕の唯一
純粋な君に
心の熱を向けてしまう
一線を越えてしまってはもう遅いんだ
12/7/2022, 12:44:28 PM
私はずっと見ているわ
貴方に触れられたこと
貴方が話してくれたこと
貴方の綺麗な瞳
全部知っているし覚えているの
次はいつ私に触ってくれるのかな
それとももう忘れてしまった?
いいえ、信じているわ
貴方は私を忘れないし、忘れさせない
早く私に触れて
12/6/2022, 11:34:23 AM
憧れる貴方は輝いていて、手に届かない高嶺の花
それに比べて貴方の輝きがないと
存在ができないような暗闇に生きる私
貴方が大好きよ
近づこうとしても磁石のように離れてしまう
唯一近づける日
貴方は私を赦したようにその場に留まり動かない
まるで望んでいたかのように待っている
今だけは私のモノ
誰にも見せたりしないわ