隣にいる君は、誰よりも美しい。
そんな、優越感。
でも、君はなんでもできる。
そんな、劣等感。
君が愛しいからこそ、
嫉妬が生まれる。
【優越感、劣等感】
「ねえ。もし、明日世界が終わるって言われたら、貴方は何をしたい?」
彼女の唐突な問いに、だけど僕ははっきりと答えた。
「世界一美しいものを眺めていたい」
そう答えると、君は美しく微笑んだ。
昏い夜空に、数多の流星が瞬いた。
きっと、明日、世界は終わる。
僕の世界は、美しい君で終焉を迎える。
【世界の終わりに君と】
三年前、あの日まではきっと思っても見なかった
貴方はずっと私の隣で笑っていてくれると思っていた
もう、貴方の笑顔は私には向けられない
貴方は生まれ変わって、新しい恋をした
貴方にとって、記憶を失う前の失われた時間は、
──────きっと、いらないもの
【失われた時間】
貴方はいつも、幼い私を見ている
「小学生の時はとても無邪気で愛くるしかった」
「中学生の時は無邪気な中に大人っぽさが滲み出ていた」
「高校生の時は清楚で可憐で、でも明るかった」
「今のお前は……」
こう言われると、私はいつも意識を別に飛ばしてやり過ごす
だって、貴方は子供の私が好きなんでしょう?
ずっとずっと、子供のままでいたかった。
「小学生の時はとても無邪気で愛くるしかった」
「中学生の時は無邪気な中に大人っぽさが滲み出ていた」
「高校生の時は清楚で可憐で、でも明るかった」
この言葉を、俺は一体何度吐いただろう
最近は、更に垢抜けて綺麗になった
「今のお前は、俺にはもったいないくらい美しい」
でも、お前はいつも笑ってくれない
あのお前はどこに行ったのだろう
お互い、もう子供のままじゃいられない
俺は、早くお前と結ばれたい
【子供のままで】
愛する貴方に抱きついて。
耳を澄ますと、貴方の鼓動が聞こえてくる。
耳を澄ますと、貴方が生きてる証が聞こえる。
【耳を澄ますと】