※暗がりの中で
今でこそ夜は
寝付く時間をのんびり過ごすようになったが
記憶が飛んでいた間や
相性の良いお薬に出会うまでは
本当に夜という時間、暗いというのは恐怖だった
せん妄なのか寝ぼけているのか
部屋の中を落ち武者が列を成して横切ったり
トイレに行こうとすると
白いワンピースを着た貞子っぽいのがいたり
まぁ、マトモな時間じゃなかったのだ
鬱病とは最低でも、こんな症状があるんだぜ
※紅茶の香り
非常に個人的な話だが、紅茶の香りは苦手だ
ついでに言うと飲めないものが多い
私は軟水が好き
抹茶は苦手、コーヒーも苦手、ジュースもたまに飲む
そんな人間なのですが
コーヒーの香りは好きだったりします
あと香水は甘いフルーツ系だと嬉しい
洗剤の香りは、ある意味最強だと思っている
柔軟剤の香りは実は要らないよなーと思いつつ
紅茶の香り。
アッサムのミルクティーなら好きかもしれないなぁ?
※愛言葉
うちの母は愛言葉が苦手である
例えば、褒めるという機能が無いに等しい
しかも私が成人後に指摘するまで
自覚すら無かったという筋金入りである
行動で愛は示されている
だが大変分かりづらい行動をするので
それが愛言葉の代わりと気付くのも難しい
その反動だろうか?
私は言葉できちんと言いたい人間になりました
※友達
私は精神疾患で記憶が無い時期が5年ある。
その間も今も、私を友達と呼んでくれる人が、3人。
私がどんなに泣き喚こうとも
せん妄で妄言を吐きたくろうとも
楽しくお喋りランチやカラオケをしたり
調子に乗りすぎて体調不良を起こそうとも
彼女たちは私を「友達」と呼んでくれている。
これほど友人に恵まれている事は稀だと思う。
そんな友人を心から「友達」と呼べるまで
私は出会ってから25年も掛かってしまったんだ。
対人恐怖症が強すぎて、信じられなかった。
そんな言い訳のつく懺悔。
※行かないで
旅の商人が辺境の村を渡り歩くのは、常識だ。
だがこの場所「商人の村」は話が違う。
子どもの頃から商人としてのイロハを叩き込まれ、
一般的に10歳くらいになると、
父親や両親と共に、商人旅の修行が始まるのだ。
兄弟の歳が離れている場合は、
下の子供は村全体で保護し、生活を保障されている。
「頑張ってきてね!」
僕は大声を出して、大きく手を振った。
視線の先には家族の乗る荷馬車。せめて笑顔で。
言えない言葉だけは、心に締まって。