※行かないで旅の商人が辺境の村を渡り歩くのは、常識だ。だがこの場所「商人の村」は話が違う。子どもの頃から商人としてのイロハを叩き込まれ、一般的に10歳くらいになると、父親や両親と共に、商人旅の修行が始まるのだ。兄弟の歳が離れている場合は、下の子供は村全体で保護し、生活を保障されている。「頑張ってきてね!」僕は大声を出して、大きく手を振った。視線の先には家族の乗る荷馬車。せめて笑顔で。言えない言葉だけは、心に締まって。
10/24/2024, 10:12:17 AM