松島のの

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8/12/2024, 9:09:33 PM

あれからもう4年か。
すごく幸せですごく嬉しくて。
この決断をしてくれて本当にありがとう。
これからも、
君の奏でる音楽を私に聴かせてよ。

8/11/2024, 10:48:29 AM

彼女と付き合い始めて初めての夏。
2人で向かった先は、隣の県にあるひまわり畑だ。

彼女は今日のデートにものすごく気合いが入っているようで、いつも以上に可愛らしい服を着ている。
赤いリボンが付いた麦わら帽子、ピンクのワンピース、コンバースの靴。
特に彼女がポイントだと語るのは麦わら帽子だ。
強く吹く風から守るように、必死に帽子を押さえている。

「写真撮るよー」
そう声を掛けると、彼女は大量のひまわりを背にカメラに目線を向けた。
そのとき、振り向くときに手が離れてしまい、帽子が飛んでいってしまった。
「!!」
写真を撮るよりも先に、彼女の大切な麦わら帽子を拾いに行く。
幸い風はすぐにやみ、少し離れたところに帽子は落ちた。
走ってそれを拾い上げると、彼女に手渡した。
「ありがとう」
そう言って浮かべた笑顔は、ひまわりよりも輝いていた。

8/10/2024, 11:24:59 AM

大病を患って入院してから早3年。
何回もの手術や治療を経験した体は、もうボロボロになっている。

昨日医者に伝えられた余命は、あと1年だった。
私より先に家族に伝えていたらしいけれど、家族はそんな素振りは見せていなかった。
入院中は時間が余るほどあったので、いわゆる“終活”
というものはやっていた。
だから、あと1年だとしても特に不安はない。

人生の終点は、案外すぐにやってきてしまうらしい。

8/9/2024, 11:06:26 AM

小さく息を吸い込み、歌口に息を入れる。
楽器を温めつつ、指のストレッチをする。
準備が整い、基礎練習を始める。
今日はなんだか音の鳴りが悪い気がするので、
ロングトーンを中心に進めていく。

納得できるところまで基礎をやると、
次にやるのはコンクール曲の練習だ。
昨日配られたばかりの譜面は、連符が多く難しそうだ。
本番まではまだまだ時間がある。
最初から完璧を目指す必要はない。
少しずつ、少しずつ。
そうやって仕上げていけばいいんだ。

8/8/2024, 11:21:18 AM

「おかあさん、これなあに?」
娘の翔華が、赤い花を指差して言う。
「それはね、チューリップって言うのよ」
へぇ〜、と笑顔で呟く我が子を見ながら、もうこんなに大きくなったんだなと気付く。
「あ! ちょうちょ!」
翔華の指さす先には青い綺麗な蝶が。
「綺麗だね! でも、どこで名前覚えたの?」
私の記憶の限りでは、蝶の名前を教えた記憶はない。
「おうちにあるほんにのってたの!」

子どもの成長は、想像していたよりもずっとはやい。
娘は、夫と2人で考えた名前の通りに育っているみたいだ。
“華が咲くように、未来へ羽ばたいて育ってほしい”

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