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9/25/2022, 10:48:38 PM

コンタクトが揺蕩う洗浄液の匂いと、
毎朝見つめる、鏡の中の片割れの顔立ち。
嗚呼、これが他人ならよかったのに。
自分を形容する姿かたちも定まらぬまま、
今日も遅めの平日が動き出す。

9/25/2022, 2:02:59 AM

つづきのわからない子守唄を
延々と繰り返している

海の骸に溺れるように
木漏れ日の殻に縋るように

降り零れるまま、あの頃を享受している

9/24/2022, 12:44:46 AM

(雨が窓を叩く音が、なんともヒトの飯事のようで)


いじらしさの中に見つけたおざなりな模倣は
意図せず疎外感を得るのにひと役買った

明日は人になれるだろうか

陽の色灯るデスクライトに、睡魔をあやす深夜2時

9/22/2022, 5:40:08 PM

宵に昼寝から起きたとき
家には誰もいやしなかった
虚空に伸ばした手にかかる
影だけ私をみつめていたのだ

「――私、生きているのかしら
いいえいいえ、生きてはいるの
生きてはいるからこそきっと、
愁いに抱かれただけなのでしょう…」

乾きを覚えて引き攣る唇(くち)を
数十年後の骸が舐めた
いま影をたたえる肉々にすら
証明のしようもないくせに

9/22/2022, 5:09:05 AM

わびしいをふかす秋風くぐり
この身は知らぬ、恋とやらの思案に暮れた

堪えて嗄れゆく憧れなのに、
湛えて散りゆく諦めなのに、

彩度の落ちた街の行方に
あなたがいればなるほど確かに
幸せだろうと思ってみたのだ、

――この身は確かに思ってみたのだ

<秋恋>

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