『君は今』
夕焼けを見ながら歩く帰り道。
難しい宿題をやっている途中。
お風呂で鼻歌を歌っている時。
辛い時も、苦しい時も、楽しい時も。
嬉しい時も、イライラしていても。
君が今なにをしているか、
考えるだけで笑顔が浮かんでくるんだ。
…………これが、【恋】ってやつかな?
『小さな命』
手の中にある、小さな命。
かわいいインコ、私の家族。
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足元にある、黒い蟻。
みんな踏みつける、小さな命。
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空から見下ろす、小さな命。
文明を築き地球を壊す、ニンゲン。
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人に捨てられ、死んでゆく。
哀しき命。ペットたち。
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うでの中の、小さな命。
愛しい愛しい私の子。
小さな命 ss
『Love you』
この世の何処かには死者を運ぶ船があるらしい。
そこに乗っている死者は、死ぬ間際に伝えられなかった言葉を伝えたかった人に伝えれば空へ昇って行くとか………。
そんな話を思い出したのは今日が亡き恋人の誕生日だからだろう。
まだ彼は若かった。これからもっといろんなことをするはずだった。なのに、クソ野郎に命を奪われた。
そんな奴を一人でも多く監獄にブチ込むために警官になったが、心の穴は埋まらない。
ただ虚しく夜空を見上げていると、遠くになにかが見えた。だんだんと近づいて来る。
距離が大分近づいたところで何かの正体が分かった。船だ。それもすごく大きい。軽く500mはあるだろう。
もう手を伸ばせば届く程の距離に来た所で、船の窓に人影が近づいて来た。
彼だ。一目でそう分かった。真っ黒だったのに。
「あィ・ラぶゅー」発音が少しおかしかったが、彼の声だ。何度も夢に見た。「私も乗りたい、乗せて!」漸く逢えたのだ。もう離れたくない。
「ダめ。キみㇵボくに囚ワㇾすギテる。君ハ、キミのじんセいヲ生キて」「ばィバい」
行かないで。愛しい貴方。そう思うのに船はどんどん遠ざかって空へ昇って行く。
完全に見えなくなった頃、私の眼からは大粒の涙が溢れ出した。涙なんてとっくに枯れたと思っていたのに。
ひとしきり泣いたあと、私は辞表を書き始めた。
明日からは、自分の人生を生きよう。彼がそう言ってくれたから。
-fin-
『太陽のような』
あなたのその太陽のような笑顔に
救われたの。
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眩しいその顔に、灼かれるような
感覚を覚えた。
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きっとみんなの太陽になれると、
信じていた。
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君の笑顔は、真っ黒な僕には
眩しすぎる。
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私の太陽はあなた。
100年先もきっと変わらない。
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太陽 ss
『枯葉』
くるくる。
くるくる。
寒風のお手玉。
くるくる。
くるくる。
あまぁいおいものオーブン。
くるくる。
くるくる。
どうぶつたちのクッション。
くるくる。
くるくる。
つぎの秋を待つ。