桜が咲いたこの季節に
私の恋は散りました
春の陽射しが穏やかに降り注ぐ、日曜日の午後を少し回った時間。
着慣れない真っ黒なスーツを身に纏い、多少の着心地の悪さを感じながらも、空に向かって上へ上へと迷いなく立ち昇っていく煙を、ただただ無感情に見上げていた。
人は海に還るんだっけ? 空に還るんだっけ? それとも土に還るんだっけ? 神様のお膝元に還るんだっけ?
君はどうなのか、どうするつもりなのか、聞くのを忘れてしまった。何処に行きたいのか、何となくの希望だけでも聞いておけばよかった。そんな小さな後悔がこぽり、こぽり、と微かな音を立てながら腹の底から沸いてきたけれど、見て見ぬ振りをした。
今まさに、何処かへと還ろうとしている君。何処かもわからないそこへと還るために、肉体という重い荷物の尽くをこの場所へ置いていく、その途中の君へ。
これはただの俺の予想だけれど。君の選択なんてもう、俺には知る術もないけれど。
全てのしがらみから解放され、荷物も全部置き去りにし、身軽になった君は······きっと。
「空を、選ぶんだろうなぁ」
突然の突風に拐われた俺の声は、君の残り香と共に空へと舞い上がり、消えた。
◇◇◇
こいついっつも暗い話ばっか書いてんな(デフォ)
何でもないようなことが
何だかキラキラと輝いて見えて
色が七つに広がり混ざり溶け合って
路地裏で独り寂しく泣いている七色の君に、僕は引き寄せられ手を伸ばしそして恋をしたんだ
今回は小説ではなく、単純に自己紹介がてら私の「大好き」を淡々と書き連ねていこうと思います。「好き」じゃなくて「大好き」です。
今更自己紹介?遅くね??まあまあまあ。
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思いつく限りだとこんなもんかもしれません。
でももしかしたら何か忘れてる可能性もあるので、思い出したらコッソリ追記しておきます。
死んだ人間は星になる、だなんて言い出したのは、一体いつの時代の何処の誰だったのだろうか。天国という概念を空に与えて、死んだら人はお空へ上って、だから夜になれば星となって空から見守ってくれている? ······馬鹿げた話だ。
「死んだら、星になってずっとあなたのこと見守ってあげたいな」
いつか彼女が言っていた言葉が何度も何度も頭の中で繰り返され、止まらない。
星になりたいと言った彼女の願望を否定するつもりはない。死んでも自分のことを常に見守っていたいというその気持ちは、涙が出るほど嬉しかった。けれどそれと同時に、そんなこと聞きたくない、とも思ってしまった。死んだら、なんて悲しい仮定の話ではなくて、もっと自分と共に生きる明るい未来について考えてほしかった。
そう思ってしまうのは残された人間のエゴだろうし、彼女が望んだ願望もまた彼女自身のエゴだった。彼女にはそんな未来など到底見えなかったからこそ、あのような結論に至ったのだろうと思うし。自分は自分で、彼女を失う未来など考えたくもなかったからこそ、彼女の心境や置かれた現状、それらに気を配るような余裕すらなくし、現実から目を背けていたかった。
人っこ一人居ない深夜の海岸沿い。暗闇が色濃い砂浜にぽつんと腰を下ろす自分は酷く孤独で、酷く惨めだ。結局こうして、まるで彼女の影を追うようにして地平線まで続く海と星空を、時が止まったかのようにただ見つめ続けている。電池の切れた玩具か、ネジが壊れたゼンマイ仕掛けの人形か。この命は確かに未だここに在るはずなのに、彼女を失い、色を失い、それと共に自分は魂を失ってしまったのかもしれない。こんな自分は、果たして生きていると言えるのだろうか?
仮に。仮に、彼女が本当にその天命を全うした今、夜空に輝く無数の星々のうちの一つになっていたとしよう。彼女が自身で言っていたように、今この時も自分のことを見てくれているとしよう。
······だから、何だって言うんだ。
だって仮に本当に彼女の願いが叶ったとして、見上げた満天の星空の何処かに彼女が居たとして。自分には彼女が何処に居るのかなんてわからないじゃないか。見つけてあげられないじゃないか。探して見つかるようなものでもないじゃないか。彼女が今現在遥か上空から自分を見つめてくれていたとしても、自分にはそんな彼女と視線を合わせることはおろか、姿さえも認識出来ないなんて。そんなの、あまりにも······不公平が過ぎるじゃないか。
水面に映し出されていた星空の幻影を、遠くからやってきた波が悪戯に押し潰し、その全てを歪ませた。お前の居場所はここではなく“現実”なのだと、残酷な真実を突きつけてきているようだった。