幸せだ
不幸だ
心模様は
オセロのように変わる
光が光である事もないし
闇が闇であり続けることもない
いつかは
変わるものだ
でも
出来るだけ
変わらないでいて欲しい
なんて
ただのエゴだ
は
光でも闇でもない
言うなれば
透明だ
どちらでもあるし
どちらでもない
狭間にあるのだから
どちらかになるのは
一瞬なのだ
距離
家族との距離
一・五メートル
友達との距離
三十センチ
恋人との距離
十?センチ
貴方との距離
?
どれくらいだっけ?
測ってしまえば
案外、遠いもので
あまり
価値のあるものには思えない
空いているだけ
心が離れているなんて
嘘だ
きっと
初めから離れている
縮まるものでもないし
くっつくものでもない
空いているってことは
どれに関しても一緒でしょ
私が取ったものなのか
貴方が取ったものなのかって話で
寒くなる季節
恋人同士はゼロ距離だ
いつか
その距離が苦しくなるまで
ずっとそうだと思うけど
距離を縮めるなんて
お別れを約束しているかの様だ
それが酷く滑稽に思える
こんな私も滑稽に思える
距離感なんて
感じない方がいいんだ
泣かないで
優しく
暖かく
誰かの手が私の背中にあった
気遣う様に
慰める様に
さすられて、泣きそうになった
こんな幸せを
私は知らない
こんな喜びを
感じた事はない
今の苦しさが
少しだけ和らいだ
まだ
頑張れるかもしれない
そう
思えた
懐かしい日の私だ
夢の中なのだろうか
あの、苦しんでいた日の私が、
今の私の前にいる
なんとかしてあげたくて
ぎゅっと抱きしめた
大丈夫、
大丈夫じゃないかもしれないけど…
今の私は
貴方よりマシな日を生きてるよ
頑張れ
生きて
あの頃の悩みも
消えてはいないけど
話せたよ
あの頃の悪癖も
まだ続いてるけど
辞めれる気がする
孤独も
埋める方法を見つけた
みんなが
埋めてくれてる
だから
もう少しだけ頑張って
みんなに会えるから
泣かないで
暖かい手と
冷たい雨
涙のようなソレは
地面にじんわりと溶けていく
が
すぐそこまで来ている
オリオン座が
東の方にある
太陽が
早くに沈んでしまう
冬のはじまりは
貴方とのさよならの時間
その速さで
気づく
トントンと
肩を叩かれたようだ
意識が浮上して
ぼんやりと目を開ける
すると
よく知った顔が目に入った
「なんで、君が居るの?」
目の前の男は
困った様子で笑った
「一緒にいきたくて」
私はたぶん
呆れた顔をしている
または
悲しい顔かも
私達は
とある物語に出てくる
とある鉄道に乗っている
私達は、
メタ的に考えるなら…
終わりに向かっている
向かい合って座って
互いに、何かを話す
そして
あの場所でお別れだ
銀河を駆ける鉄道
美しい景色も
時間が止まったような静けさも
今はただ
終わりを確信するだけだ
君と乗れたのは
ほんの少しの幸いだよ
…言わないけど
だからさ
あと少しだけ…