12/5/2025, 11:33:25 AM
とても寒い日だった
マリアンヌはきっと
手足が悴んで怒ると思う
それくらい
寒かったのだ
風が吹いていた
雪は降らなかったのだ
親子が手を繋いで
反対側へ歩いて行く
マリアンヌなら
羨ましいと思うだろうか
ある冬の日
悴んだ手から血が出た事を
思い出した
反対側には
きらびやかな街がある
私には痛い
その姿が
12/4/2025, 12:54:21 PM
久しぶりに
開いた手紙は
埃の匂いがして
萎れていた
書かれている文字は
辿々しくて幼い
使われている言葉も
拙い様子だ
何だかむず痒くて
封筒にしまう
いつかを願った
未来の私へ
秘密の手紙
12/1/2025, 1:51:04 PM
あんまりにも虚しいから
あんまりにも苦しいから
「なんで、生きているんだろうね」
その問いに答えたくないから
終わりを知りたくないから
………
その時
プツリと音がした気がした
何かが切れるような
軽い音だ
今、この状況は
あまりにも重過ぎだが
聞こえる怒鳴り声と
困惑した表情
泣き声もあったかもしれない
むかしむかし
夢と希望を語ったあの夜
暖かく愛おしい体温を
思い出す
今はすっかり
冷えてしまった
11/29/2025, 11:26:52 AM
何処にも
ないとしても
探さなくては
ならない
陽の光
穏やかな風の囁き
並んだ椅子
人数分のコップ
当たり前にあった
あの声
反響した
心の衝撃
虚しくて
傷つけた手には
もう
何の暖かさも
残っていなかった
11/23/2025, 1:51:00 PM
あの時間は
確かに特別だった…?
地に足をつけて生きる
空飛ぶ羽を毟る
どんな事をしてでも
幸せになる
そんな人生を
望んでしまう
今は特別だった
特別でしかない
しかし
それを知るだけの力がない
もし許されるなら
あの時間にあった価値を
…教えて欲しかった