そらめ

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7/14/2025, 10:24:04 AM

外へ飛び出した。

苦痛が僕を襲ったからだ。家にいるとだめだ。外に行こう。風を浴びて、夏の雲と空の青を見にいこう。
そう思って、家を飛び出した。
とにかく歩く。気になっていた道を、とにかく進む。知らない道ばかりだ。スリルを抱え、とにかく歩き続けた。




結構時間が経ったので地図アプリを見てみると、かなり遠くまで来ていた。のども渇いている。もうそろそろ戻ろう、と思った矢先に、坂の下に風に揺らぐ黄緑色の田んぼが見えた。それは「夏」を体現していた。気がついたら引き寄せられるように、そこを目掛けていた。

それからはもう、子供に戻った。
田んぼを見ながら、サンダルのまま走る。走る。走る。ゴム製のサンダルが擦れて足が痛んだが、なりふり構わず走った。風が髪を暴れさせていたが、それすら気持ちが良かった。子供だ。私は今、子供なんだ。だから無邪気に走っていいのだ。気の向くままに、自由になっていいのだ。
空は曇っていた。けれども景色は、まさしく夏だった。

結局その後迷子になって、地図アプリを使ってなんとか家に帰った。

けれども明日から、また頑張ろうと思えたのだった。

7/13/2025, 7:57:06 AM

風鈴の音、と聞いてセンチメンタルな文章を書けるほどの思い出はない。
風鈴の音か〜、夏を感じられて良いよね、的なことをあんまり聞いたこともないくせに、いっちょまえに語る程度だ。
ただ、風鈴の思い出だったら、祖父母の家の風鈴が思いつく。庭の物干し竿に、特に意味もなくぶら下がってたやつである。なんなら、見た目も涼し気なガラスではなく、ずんとした重い鉄器のものだった。
そういえば、毎年夏休みに遊びに行くと、いとこと一緒に子供らしいことをして遊んだなあ。かるたとかオセロとか水遊びとか。夕方の涼しい時間には川沿いを散歩して、いつもとは違う自然風景には子供ながらに趣を感じたものだ。
なんだ、結構思い出を連れてくるじゃないか。風鈴の音。

7/12/2025, 6:57:20 AM

メガネが壊れた。


真ん中からバキッと逝った。

もうどうしようもねえな。

視力ゴミカスの俺には終わりや。

逃げよう。現実から。

心だけ、逃避行。

7/10/2025, 12:31:34 PM

冒険!冒険!!冒険!!!
心の踊る単語だ。私が昔から大好きなことの一つ。
つまらないとき、さみしいとき、心が世界から逃げたがっているとき。
いわゆるファンタジー世界での冒険を思い浮かべては、何度も旅をしていた。
勇者の私は商店街で魔法の道具を手に入れ、星が降り注ぐ湖の上を歩き、雲の中に隠された扉を見つける。
最近はしなくなってしまったから、もはや私は引きこもり勇者だけど、もう一度冒険に行くのも楽しそうだ。

さあ、出発しよう。

7/9/2025, 11:56:49 AM

もう少しだ。

もう少しだけ、手を伸ばしたら、

届く。


どこにもいかないでくれ、

いつも目に付く場所にいてほしい。

近くにいてくれないと、
すごく不安になってしまうんだ。

お願い、こっちに来て。

そう思って、さらに手を伸ばす。


「届いて……」






僕の呼びかけも虚しく、テレビのリモコンは、何食わぬ顔で鎮座している。

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