taCookey

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11/24/2024, 10:36:46 AM

君がセーターを着ていると私はいつも君に抱きついて甘えていたなぁ。
君の温もりがいつもより感じれて、暗闇の世界の中、唯一光っている存在のようで、私は君の胸の中にいたらどんなものも怖くなかった。

そのくせ私は、いつも待ち合わせに遅れたり、駄々を捏ねたり、意地悪したり、君に迷惑ばかりかけていたよね。ごめんね、こんな我儘な彼女で。
多分君も付き合う前は私がこんな女だったのなんて知らなかったよね。
君にとっての…特別に、私はなることが出来なかった。

もう一度あの時間に戻せたら、いつもそんな偶像を求めてしまっている。
寒い日は、厚着をして手を袖に隠した。
もう温もりに触れられないから、ひとりで光るしかないから。「ごめんね……ごめんね、」
いつも謝りたくなる。記憶を辿る度、涙が溢れて止まらなくなってしまう。
私は、何がしたかったんだろう。君を苦しめたくなんてなかったのに。ただ、私もあなたに温かさを上げたかったのに。甘える場所を、幸せな時間を、作れなくて……ごめんなさい。

そんなことないよ
確かに君は僕が付き合う前に想像していた人とは違ったけど
新しい君を知れてなんだかとても嬉しかった
君ばかり甘えていたんじゃ決してないよ
僕は君と居れただけで幸せなんだ
君の笑顔が
どんな太陽よりも温かかった 眩しかった
自然と疲れなんてなくなって
一気に気が楽になって
気付いたら最後まで笑顔だった
君が僕に無いものくれたから
君が僕に明日をくれたから
僕は後悔なんて何一つない
むしろこんな幸せな彼氏でいいのかってぐらい
だから安心して
僕は最初から最後まで
君のことを愛していたよ


 セーター

11/23/2024, 1:00:10 PM

あれは入学初日の事だった。
入学式の時、200人余りの新入生の中で一際目立っていた女子がいた。艶やかで綺麗な焦げ茶色の髪。
肩ぐらいまでのボブヘアー。横に長くとても綺麗な瞳。妖艶な美少女である君を見た瞬間、僕はこれまで感じたことの無い変な感情に襲われた。胸がキュッと苦しくなり、鼓動が早くなる。入学式なんて集中出来るわけもなく、君に釘付けになっていた。

入学式が終わり、各クラスで担任の紹介、課題の提出などがあり、そこから昼休みの時間になった。
母の弁当を片手にどこか景色がいい所で食べようかと教室を後にした時、三階の1年教室の廊下から上へ上がる階段へ誰か上がっていくのが見えた。
「あの、階段って確か屋上行きだよね。」
気になった僕は後をついて行ってみることに。
階段の方まで行き上を見上げると、入学式の彼女が見えた。
「あ……あの人。」
どうやらこの校舎は屋上利用OKらしい。
彼女のことがどうしても気になった僕は、階段を駆け上がる。
「話したい……彼女と話を、してみたい。」
はやる気持ちを胸に、階段を上がりきった僕は屋上への扉をグッと開けた。

そこには彼女が屋上の手すりを掴み、景色を眺めている姿が見えた。
微風邪に靡いている綺麗な髪に、僕はまたも夢中になり、目が離せなかった。
スっとした鼻筋、艶のある唇。
「横顔も綺麗だなぁ、」
僕は完全に彼女に見惚れていた。
ついに決意を決めた僕は、彼女と話をするため、ゆっくり歩いて彼女に近づいていった。
ゆっくり、ゆっくりと、近づく度に鼓動が早くなる。手が震える。

━━1歩1歩ゆっくりだった僕の足は、一気に速さを増した。気づいたら僕は全速力で走っていた。
でも、それは彼女と早く話したかったからじゃない。

彼女が手すりの向こう側を越え、屋上から飛び出した──


落ちていく

11/23/2024, 8:19:18 AM

好きな異性は、自分の気持ちに気付いてくれなくて、好きって気持ちが一方的に降り積もる。時に素直になれなかったり、時に目に涙を溜めたり、時に頬を赤らめる。

恋人は、自分、そして相手の気持ちを分かり合える。互いに愛が募り、2人を優しく包む。特別感があり、苦しさや悲しさに打ちひしがれている時も支えになる。時に喧嘩したり、時に関係を確かめたり、時に新しいを知る。

夫婦は、自分も相手も、我が子のこともなんだってわかる。互いに壊されることの無い絆で、みんなが結ばれている。成長を感じ思い出にふけったり、いつも隣にいる人は思えばちっとも変わってなかったり。時に優しく、時に叱り、時に喧嘩をし、時にふざけたり、時に誰よりも頼りになる。
その全てには、変わらず"愛"が詰まっている。


夫婦