8/26/2025, 8:47:22 PM
「素足のままで」
いつもスリッパを何処かへ置いてきてしまう。
一回脱いだら、そのまま。
ぺたぺた、ぺたり。
今日も今日とて、裸足でフローリングの上を歩いて行く。
8/25/2025, 11:39:22 PM
「もう一歩だけ、」
もう少し、あと少し。
大丈夫。
一歩ずつ、前に進んでる。
後ろに下がったって、後退にはならない。
道は無限にある。
今日のダメが、明日の糧になることだってあるのだから。
無駄なモノは何ひとつ、ない。
何かをする私も、何もしない私も、これから来るいつかの私の役に立つ。
私の中にあるものは、誰にも奪えないのだから。
さあ、もう一歩。
8/23/2025, 11:13:45 AM
「遠雷」
遠くの空が、チカチカと明滅している。
遅れてなのか、先んじてなのか、コロコロと鳴る遠雷。
まだ、雲間にちらちらと青白い光が点滅しているだけ。
『さぁ、そろそろ参ろうか。いざ、いざ。』
ヘソを隠して待っていろよ、と言わんばかりに音が近づいてくる。
空が翳って、急に宵闇の暗がりの様な雰囲気が漂ってくる。
音もなく近付いてくるのは、雷鳴。
空が光ったら、数を数えよう。
(稲光は見えるだろうか。)
ガラス窓越しに見上げた空は、灰色と藍色を混ぜたようなマーブル模様。
今にも泣き出しそうな空を雷光が照らす。
パラパラと雨粒が落ちてきて、雷鳴が一際大きく所在を知らしめる。
(近づいて来た!)
洋服の上から、両の手でしっかりとヘソを押さえて、明滅する雷雲を見上げ続けた。
雷が大好きな近所のお兄さんは雷の時、玄関の軒下で空を見上げるんだと言っていた。
「雷ってキレイだよね~。ヘソなんか盗られないよぉ。気圧の谷で摩擦が起きるの、それが雷だよ。だから、怖くないってば。」
幼い私に、キレイなものを教えてくれた人。