...バカみたい...
......え、?
お前にこんなにも金かけて育てて、それなのにその態度??
............
ほんとお前なんて居なくていいのに
............
こんなひねくれた出来損ないになると思わなかったよ
............
なんか言えよ!!
............
死ね 消えろ 今すぐここから居なくなれっつってんの!!
......っ...
...聞こえませんかーーー??
............
おいっ!!!!! 聞こえてんだろ!!
......ごめんなさい......
分かったらどっか行けクソが!!!
............
私はこんな親の元で育った笑
機嫌を買って
顔色を窺って
傷を増やして
生きてきた
それでも常に
彼らに何かを期待してる
そんな自分が絶対いる
殴られて貶されて終わりなのに
どうしていつも 期待してるの
分かってるのに
分かっているのに、
私ほんとに バカみたい。
_ ₁₆₉
ふたりぼっちになったら
きっと どれだけ仲の良い人でも
どれだけ恋しい大切な人でも
きっと気まずいことがある
互いに感情をぶつけ合って
察しあって 気づきあっても
離れたくなる瞬間がくる
だったら初めから
大勢に溢れていていいとおもう
実際 この世界は多数に溢れてる
今この瞬間ひとりぼっちでも
おんなじ境遇の人がいる
会えないし分からないけど
きっと居るよね
だから私は大勢の中のひとりぼっちでいい
寂しい夜にはここに来るし
これを読んでくれるひとりぼっちも居るでしょ
そういうひとりぼっちさん
わたしはそんなあなたがすきです
あなた方が 大切です。
_ ₁₆₈
あんたらのために
涙なんか流さないよ
私は私のために
涙で流して強くなる
そう決めてる
だから
そうそう簡単に泣かないからね
弱みを見せたら
負けだから。
_ ₁₆₇
人の気分を損ねるのが怖くて
人に好意を向けられるのが怖くて
自分の弱みを見られるのが怖くて
自分がどれか分からなくなるのが怖くて
とにかくたくさんの顔を持っていた
そんな私は誰よりも弱くて
誰よりも不要な不純物で
だからとりあえず顔色を窺って
空気に流れて空気を読んで
そうやって消えてく予定だった
18の誕生日に死ねと言われたとき
もうこの環境には居られないと思った
なにかが音を立てて切れ
私の気をおかしくした
消えるものも消えきれなかった
もうなにも怖くなくて
もうなにも楽しくなくて
もうなにも嬉しくなくて
もうなにも信じないことにした
だから今は ぜんぶがおもしろいの
だからもう 今は 怖がりは居ないんだ。
_ ₁₆₆
星が溢れる そんな夜空を
貴方とふたりで眺めてる
痛いほど冷たい冬の風は
ふたりの距離を縮めていた
ふと ポケットで凍える私の手に
何かあたたかいものが触れた
それは少しぎこちなく
でも優しく絡みついてきた
...寒いでしょ
......うん
...これであったかい?笑
いや、カイロの方がいい笑笑
は?なにそれ笑笑笑 じゃあ待ってて、取ってくるから
..ん
そういって車内へ向かうあなたを見て
ただ すきだなって思ったの
はい、どうぞ
はい、ありがと
..................
...ね、手 出して?
いいけど 何??
んー、手の方がよかった
え、なに、照れるじゃん
照れんな 暖とってるだけ
手を握り合い
お互いの熱が伝わっていくのが分かる
鼓動までは分からなくても
緊張した空気が張り詰めてた
それを切り裂くように
ひとつ 小さな星が流れた
そのひとつをきっかけに
降り注ぐように流星群が流れてきた
......綺麗だな
...うん
......俺、お前の最後になれますようにって祈っていい?
...いや、まじめに祈りなよ笑
.........ごめん 大真面目
................なら、人の願い事に文句は言わない
............
............
......すきだよ
...ん、知ってる笑 ありがと
............
...ごめん、すき。
_ ₁₆₅