いおり

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星が溢れる そんな夜空を
貴方とふたりで眺めてる
痛いほど冷たい冬の風は
ふたりの距離を縮めていた

ふと ポケットで凍える私の手に
何かあたたかいものが触れた
それは少しぎこちなく
でも優しく絡みついてきた

...寒いでしょ
......うん
...これであったかい?笑
いや、カイロの方がいい笑笑
は?なにそれ笑笑笑 じゃあ待ってて、取ってくるから
..ん

そういって車内へ向かうあなたを見て
ただ すきだなって思ったの

はい、どうぞ
はい、ありがと
..................
...ね、手 出して?
いいけど 何??
んー、手の方がよかった
え、なに、照れるじゃん
照れんな 暖とってるだけ

手を握り合い
お互いの熱が伝わっていくのが分かる
鼓動までは分からなくても
緊張した空気が張り詰めてた

それを切り裂くように
ひとつ 小さな星が流れた
そのひとつをきっかけに
降り注ぐように流星群が流れてきた

......綺麗だな
...うん
......俺、お前の最後になれますようにって祈っていい?
...いや、まじめに祈りなよ笑
.........ごめん 大真面目
................なら、人の願い事に文句は言わない
............
............
......すきだよ
...ん、知ってる笑 ありがと
............
...ごめん、すき。

_ ₁₆₅

3/15/2024, 3:55:41 PM