「君と出逢って、僕の人生は薔薇色だよ🌹」
と薔薇の花束を差し出され、うっかり付き合ってしまった彼は、案の定たった3カ月で浮気をして、あっという間にどこかに消えてしまった。
たった3カ月の付き合いだったし、未練は全くないが、あとから聞いた話によると、彼は今、女性がらみで海外にいるという。なにやらボランティア活動に勤しんでいるとかなんとか…
まあ、元気ならよかったな、と思いつつ、ひとつだけ気になるのは、あの昭和のスターのような風貌で海外でボランティア活動をしているのかなー?ということ。その姿を想像し、一人コーヒーを入れつつ、ふふふ、と笑う私であった。
からん、ころん、と音がする。
旅先でみつけた、小さな宿。
着いてすぐに畳みにゴロン、と寝転がったボクは、いつの間にか眠っていたらしい。
目を瞑ったまま、耳を澄ますと、
からん、ころん、という可愛らしい音は、どうやら足元で鳴っているようだった。
そ~っと体勢を変えて、足元を見てみる。
そこにいたのは、どんぐりみたいなこびとだった。ボクの足の親指くらいの大きさで、手には木でできた鈴のようなものを持っている。それをゆっくりと揺すりながら,どんぐりこびとは歩いていた。
ただ、まっすぐに。
すごく不思議な光景だったけど、なんだか心があったかくなって、ボクはそ~っと体勢を戻し、目を瞑ってその音を聴くことにした。
からん、ころん。
からん、ころん。
からん、ころん。
次に目を開けた時、視界はまっ暗だった。耳を澄ませても辺りはし~んとしていて、何の音もしない。しかも、なんだかとてもひんやりしている。
どんぐりこびとはどこに行ったのだろう?
夢だったのかな?
ボクは、ぼんやりしながら身体を起こし、ポケットからスマホを出して、辺りを照らし、愕然とした。
なぜならそこは、小さな宿の一室ではなく,大きな大きなどんぐりの木の下だったのだから。
どこからか、
からん、ころん、という音が聞こえてきた。
私は一人なんだけど、内に二人いる。
外側の私が悩んだとき、
内側にいる私に問う。
このやりとりは、二人だけの秘密だ。
誰にも言ったことがないし、
これからも言うつもりはない。
内側の私は、
いつも外側の私の味方だ。
外側の私は、
外側の私が嫌いだけど、
内側の私のことは大好きだ。
内側の私は、
内側の私も外側の私も大好きだ。
私たちは、
少しだけ違うところがあるけれど、
二人でひとつなんだ。
いつまでもいつまでも、
一緒にいるんだ。
たぶん。
″人の不条理さは、ときに美しいんだよ″
ボクの知るかぎり、彼女は本当に本当に優しい人たちだった。
でも、優しさだけで、きっと成り立たないのがこの世なのだろう。
誰よりもやさしい彼女は、誰よりも悲しい最期を過ごした。それをどこからどう捉えていいのか、どう処理していいのか、あまりにも辛すぎて今のボクには分からない。
きっと
ボクではない、これから産まれ生きていくものたちが、それを受け取って消化して輝かせていくのだろう。
この世が カラフル なのは
みんな ちがって
なにひとつ 同じものが ないから
じゃない かなー🌈