ね。

Open App
2/3/2026, 7:59:17 AM

勿忘草のまわりには、小さな妖精が住んでいるんだ。普段は目に見えないけどね。


ボクは、1度だけ、その妖精たちと遊んだことがあるんだ。
あれは、3歳くらいだったな。




ぽかぽか陽気のあの日、ボクは家族でピクニックに行ったんだ。
勿忘草のたくさん咲いている場所で、お弁当を食べてお腹いっぱいになったボクたちは、みんなでそのままお昼寝をした。

1人だけ先に目が覚めてしまったボクは、耳もとで鈴が鳴っているのに気づいたんだよ。あたりをみまわしても、勿忘草が咲いているだけで、音がするものはなんにもなかったんだ。でもね、音はさらに大きくなってきて、目をこらしてよーく花のあたりを見てみたら、キラキラと何かが光ったんだ。小さな羽根をつけた可愛い妖精たちがいたんだよ。びっくりしたなあ。妖精たちも、ボクに姿を見られているのに気づいてびっくりしていたっけ。


不思議と家族はまだ眠っていたから、ボクはその妖精たちがあちらこちら飛び回るのを追いかけたんだ。楽しかったな。たくさん走ってクタクタになったころ、家族が目を覚まして、妖精たちは消えちゃった。
ボクは汗だくで、いま妖精たちと遊んでいたんだよ!と家族に話したけど、信じてもらえなかった。まあ、そりゃそうだよね、仕方ない。夢だったのかな?って思うときもあるんだけどね、あれはホントのことだった、ってボクは信じてるんだ。



それっきり、妖精たちを見ることはないんだけど、勿忘草がたくさん咲いているのを見ると、ついつい目をこらして妖精たちを探してしまうんだよ。
また、会いたいなあ。



2/2/2026, 8:18:00 AM

前に揺れると、明るい世界。 
後ろに揺れると、暗い世界。

ボクの乗るブランコは、
いつもそんな景色を見せてくれた。

晴れた気持ちのときは、後ろで降りる。
悲しい気持ちのときは、前で降りる。

乗るスピードは、
ゆっくりゆらゆら、と。

このブランコは、
ボクのバランスを保つための
大切な宝物だ。

2/1/2026, 7:03:45 AM

旅路の果てに 辿り着いたのは
仄かに暗い 洞窟だった


身を隠すには 充分な広さで
わたしは そこに
死ぬまで いることにした



あるとき
足元に 
小さな穴ができていることに 気づいた
日に日に それは拡がっていき
人が 入れるくらいの 大きさになった



さらに 身を隠すために
わたしは その穴に 入りこんだ
あたたかく 包まれるような
不思議な 感触がした




しばらく そこで 過ごしているうちに
″わたしは なぜ 身を隠しているのだろう?″
と 思うようになった



ある朝 
目が覚めた わたしは
穴から 這い出し 
洞窟の外へ 歩きはじめた



旅はまた ここから 始まるのだ



1/31/2026, 6:41:48 AM

食パン
あんパン
フランスパン

クロワッサンに
クリームたっぷりクリームパン

それから 
お手製のサンドイッチ
(たまごとハムをはさんだわ)

おまけに
甘さ控えめリンゴジャムも入れて




さあ
あなたのもとへ 参りましょう♪




あなたは 
丘の上に いつもいるわ
そこで 
ずっと 眠っているのよ



今日は 
あなたと 初めて会った日だから

お祝いに
あなたと 一緒に
わたしたちが 大好きだったパンを
たくさんたくさん 食べるのよ



食べるのは
私だけ だけど
きっと あなたにも 届いているわ



1/30/2026, 7:18:19 AM

その喫茶店は、1年前くらいにオープンした。毎日というほど通っている、ボクのお気に入りの店だ。


「I LOVE...」という、お洒落な名前のその店は、近所の若者に大人気である。特にランチがボリュームがあって、育ち盛りの男子も大満足!のメニューも多い。が、ボクは小食で静かな方が好きなため、モーニングの時間に通うことにしている。





店のドアを開けると、
「おはよう!」
と、いつもの明るい声が聞こえた。キッチンにいた店主がボクに微笑んでいるのが見えた。ボクは手をあげて挨拶をする。
店主である彼女の気さくな感じがボクのお気に入りポイントのひとつでもある。




今日は、モーニングでも珍しく店内が少々賑やかだった。この店は、店主である彼女が1人で切り盛りしているため、混み具合によっては、客同士が助け合って料理を運んだりする。そんな、とてもアットホームなところも、ボクのお気に入りのひとつなのだ。





モーニングは一種類。
分厚いトーストに、スクランブルエッグ、飲み物はコーヒーか紅茶が選べる。コーヒー派のボクは、いつもホットコーヒーだ。
この分厚いトーストが、ボクの1番のお気に入りポイントで、本当に本当に美味しいのだ!
モーニングが運ばれてくると、ボクはさっそくトーストに手を伸ばす。そして、恥ずかしげもなく大きな口を開けてひとくちほおばる。すると、パンのほんのりした甘さとバターの塩気がじゅわ~っとまじりあって、口の中がしあわせいっぱいに。ふわもちっとした食感もたまらなくて...
ああ、うまい.....




しばし、至福の時を満喫すると、ボクはいつも読書をする。店内の混み具合にもよるのだが、だいたい30分くらいそこでゆっくりと過ごす。売り上げのために早く席をたつように促されたりしないところも、ボクのお気に入りポイントのひとつだ。




今日は少し混んでいるから、15分くらいで読書をやめ、会計をするために入り口に向かった。
「今日は早めに退席してくれて助かる!ありがとう!空いてるときは、思う存分ゆっくりしてってね!またお待ちしてますっ!」
店主はボクにそういい、おつりとおまけのキャンデーをひとつくれた。そういうところも、ボクのお気に入りポイントのひとつなのだ。




店を出ると、おひさまがぽかぽかして、だいぶ穏やかな気候だった。昨日は寒かったけど、だんだんと春が近づいてきているのだな、と思う。
さあ、今日もいい日だ。

Next