7/10/2024, 3:19:50 AM
玄関を開けると
目の前で尻尾を振っている
ソファに腰掛けると
寝床から駆けてきて隣に身を寄せる
良い子に座って見つめてくるのは
お散歩かごはんのとき
電気を消して おやすみ、と言うと
テテテと急いでベッドに飛び乗る
まいにち繰り返すいつもの光景は
永遠じゃない 当たり前じゃない
だから
愛おしくて 胸がいっぱいで
かわいくてしかたない!!
「私の当たり前」
#459
7/7/2024, 11:39:54 AM
上弦の月は渡し船
星の溢れる川の向こう
16光年の波濤を超えて
会いに行く
「七夕」
#458
7/6/2024, 4:06:32 AM
部活は天文部
休みの日には観測会
学園祭では手作りのプラネタリウムが人気
理系科目が得意で 料理も得意
いつも穏やかな笑顔で
怒ったことあったかな、、思い出せない
特別話すことがなくっても
一緒にいるとなんだか安心 なんだか幸せ
命を終えるとお空の星になる、なんて言うけど
星は星だしそんなわけあるかと思ってた
でもきみは
ほんとうに星になってるんじゃないかな
星空を見上げると きみが側にいる気がするよ
全部の星にきみを感じる
空にきみの笑顔が浮かんで見える
にじむ星影 いつまでも、ずっと友だち
「星空」
#457
7/4/2024, 11:58:30 AM
誰にも言わない 誰にも見せない
せめて神さまだけには知っていて欲しい
胸の奥深くに沈めた思いを
「神様だけが知っている」
#456
7/4/2024, 1:12:30 AM
道なんてない
足もとに広がる巨大な赤いこの岩盤を
容赦なく陽が照りつけるなか 歩く
隠れる木陰も水場もない
おおよその方角と
先を行った人々の置いた石くれを頼りに
この石を辿る私たちの足跡を道と呼べるなら
その先にあるものは
炎天のめまいと疲労のなかで夢見るものは
誰かが見たと言う素晴らしい景色
そこにしかない奇跡のような
水筒の水を口に含んでは印の石を探し
日が暮れるまえに
滑りやすい足もとが確かなうちに
歩いていく 道などなくても
「この道の先に」
#455