9/13/2024, 12:04:53 PM
空腹に目が覚めた。
鈴虫が鳴き、リンリンと小さな声が絶え間なく聞こえてくる。どうやらまだ陽は登っていないらしい。遮光カーテンの外はまだ薄暗いようだ。
時間は――嗚呼、まだ早い。でも、腹が減った。
寝返りを打ち、深呼吸をひとつ。ふたつ。みっつ。
ぼんやりと天井を見遣り、目を閉じる。
空腹よりも重い瞼が落ちてきて、感覚も泥沼に沈んでいくみたいだ。
おやすみ世界。ぼくはまだ夢の中にいたい。
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テーマ「夜明け前」
9/12/2024, 10:55:11 AM
例えば、土砂降りの坂道を転がり落ちるような痛みさえも心地よかった。
なにもかも、すべての感覚を愛おしく思えた。
本気だった。
後ろ指を刺されても、影口を叩かれても、なんでもいい。
愛した人に笑ってほしくて、ただ悲しんでほしくなくて。
結果、君のとなりが僕じゃなくても全然いい。
だってこれは、最初で最後の本気の恋だったから。
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テーマ「本気の恋」
9/12/2024, 9:50:21 AM
一枚。紙にしては、たったそれだけだった。
それでも、過ごした時間は濃密で、たまらなく愛おしくて。
それをめくる度に思う。
また次も、頑張ろう、と。
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テーマ「カレンダー」