金木犀の香り始めた季節に
貴方は私の元を止める隙もなく去っては
金木犀の香りが薄れ雪の降り始める季節に
埋もれた私を引っ張りだして。
あの香りが好きだった。
芳醇で甘くどこか儚くて
涼しい風に乗せられて現れる
あのオレンジが好きだった。
貴方の居なくなるこの季節が
1番に嫌いになってしまうことも知らずに
私は軽率に 幸せ だと浮かれていて、
今では手に負えないほど
甘ったるい香りがする度に
呼吸一つ容易くできず蹲るようになって。
いつか貴方が
この闇から抜けられない私を
引っ張り出して抱きしめてはくれないかと
貴方に幸せの意味を求める自分さえ
この季節と共に憎く思えるようになった。
貴方に陶酔し貴方を守る為になら
この身が枯れようとも
我が身一つ惜しまない。
そうやって私は自身を蔑ろにして
いつの間にか傷を抱え壊れていく。
そんな私をまた
貴方が迎えに来てくれるような気がしては
そんな期待一つ抱く自身に怒るのよ。
微かな希望を抱くことでしか
明日を生きれる術はないと言うのに。
揺れる羽根を見て
このようになりたいと思った
どこでも自由に
自分の意思だけで羽ばたけたら
地面に伏せって涙を堪えて
ただ生きてることに罪悪感を感じて
苦しむ必要さえ
なかったのではないかと思う夜がある
誰かを愛することは自己犠牲であり
誰かを愛することは自傷行為であると
ただ感覚だけでそう言っていた
かつての自分自身の答えも
今になってようやくわかった気がした
自分軸では生きられないこの頭で
愛したい君という対象が居ない現在に
私が生きる意味などあるのかと
もういっそ全ての記憶から
私を消し去ってはくれないかと
君に叫び散らしてしまえば楽なのだろうか
これほどまでに頭を悩ませて
一人で抱えて生きていくには
この身に乗る荷物はあまりにも重くて
壊れてしまいそうだ
サヨナラの予感がした
顔色、声色、話し方全てに
感情を簡単に読めてしまう私
あなたから送られる文ひとつに
愛を感じられなくなったのは
いつからだっただろうか
あなたが教えてくれたあの曲も
愛情も言葉も
私だけのものだったはずだった
気付けば、そう疑いもなく思っていたのも
私だけになってしまってたね
私が居なくても生きていけるあなたと
あなたが居ないと生きていけない私と
最初に二人で作った愛のカタチは
壊れてしまうのにそう時間はかからなかった
だから楽だった
そう思えてしまう自分さえ憎かった
失いたくないものから
失えないものになる前で良かったと
そう思う自分勝手さに腹が立った
そんなことを考えながら
夜に耽る私だから
早く逃げてね
この思いがあなたの錨になる前に
あの日二人の間から消えた星図は
星を辿ってまた
君と私の元に戻って来るような
そんな予感がしているから
時を超えてお互いの価値観や意見が変わって
混じりあえない時があったとしても
私も君も、自分を顧みず相手を愛せる力は
これから先も変わらずあるものだと思えてる
過去に縛られて涙したあの日の自分を
そろそろ許してあげたっていいと思った
現実に疲弊して周りを見ることも出来ず
引きこもってしまう君の事も
許して認めてあげたいと思えた
今度また あの星空を見に行こう
ずっと覚えているあの星座は
今まで私と誰かのものだったけど
今だからこそ
君と2人だけのものに出来るよ