ある書物の最後のページの一節にて。
僕の好きな本。それはこの「ノン・ドゥカ・ドゥコ」だ。自分が創った本だ。
私の名前はゼルエ・ツア・ツム・グーテンベルク。この本の作者だ。この本は色んな国や大陸、その伝説、職業、食べ物や民族を記したものだ。
自分の作品が好きだ。
この本は読むに連れて、愛だとか夢だとか希望、あるいは憎悪、復讐、興味、冒険、人知を越えた感情を見出す。
悲しくもなり、愉しくもなるだろう。
この本を読む時は心と相談しないといけない。
僕はこう言う「自分の本は最高で1番好きな本」だと。
だが、出版する気はない。これは読みたくて読むものではない、繋がりと繋がり、親のような存在でなければいけないのだ。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
ある古い書物の一節にて。
はるか昔、植栽家モラド・ランスがいた。
モラドはアジサイの研究に目をつけた。アジサイは色が変わる花。モラドは梅雨の時期に晴れる太陽に合わせ、半分スカイブルー半分オレンジになるように育てる。
モラドは3年間の月日の末、研究は成功し、その名は大陸に広まった。
その成功に感銘を受け、アジサイを国の国旗にする国もあった。
初の出来事を成した人物だ。彼はどう研究を成功したのか、「モラドのアジサイ日記」にて読むことができる。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
ある古い書物の一節にて。
その街には悪魔が棲む。普段は森の小屋に住んでいるが、人間を襲う魔女のような存在。
たびたび街に出る。
その名はバーバ・ヤガーと言う。
冬の悪魔とも呼ばれた。昔、シビリクムという街で魔女の力を借り「魔女対魔女」の戦があったそうだ。
その銅像が現在シビリクムで様子を佇む。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー
やりたいことか……
おれはやりたいこと沢山ある。
仕事もシナリオ、リサーチ、作家、ラジオ、写真など。
住みたい国も沢山ある。ドイツや南米、アメリカ、ヨーロッパ、韓国。
ルーマニアやスロベニアとかあまり知られてない国も行きたい。
では、本当にやりたいことは?
それはここでは言えません。言えない言葉が含まれるからです。察して欲しいが、そんなの難しいですよね、僕の考えが分かるはずがない、逆に相手の考えは僕にはわかりません。
なので、ここでは言えません。ただ、ここで言えるその「言えないやりたいこと」の次にやりたいことはスクラップブックアート講師。
これはおれのやりたいこと全てが混ざっている。
とでも言っておこう。
ある古い書物の一節、職業欄にて。
男は石膏アーティストだ。1度は花を咲かせ、有名になった。だが、すぐに調子は崩れ、いまや作品は売れない。見ても貰えなくなった。
もう一度、花を咲かせたいと、このままでは終われない、そう思って蔵に閉じこもり、ひたすら作品をつくる。
親や友達は言った。諦めろとかお前に出来るはずがない。
1人で彫刻をする。ふと、作品が出来ず、久しぶりに蔵の外へと出た。朝日が出ていた。
そこで感じたのは、朝日の温もり。温かい母のように包み込んでくる。そこで感じた事を作品に注いだ。その男は、作品を作り終えるとタイトルを付けた「朝日の温もり」。女神が小さな男を抱きしめる。それを太陽が笑いながら微笑む彫刻だった。
ー オリジナル小説・ドゥコ作中の書物ノン・ドゥカ・ドゥコから ー