旅の途中 【届かぬ地平線の先へ】
運命の人かどうかなんて、結果を知らなきゃ分からない。信じるべきは直感なのか、それとも論理的な思考なのか。そんなこと、今考えている暇は無い。
だって僕らは、まだ旅の途中なんだから。
ゴールはまだ見えない。地平線のその先、遥か遠くにある。先が見えない事ばかりだけど、今日は今日を歩くので精一杯だ。明日の道を歩くのは明日の自分の仕事だから余計な心配はいらないだろう。
今日すべきことは今日やる、明日すべきことは明日やるそれをずっと繰り返して、ずっと積み重ねて行くことがこの旅なんだから。
小さな勇気 【未来のかえ方】
もし、もう一歩前に行けたなら
もし、あなたがいてくれたなら
もし、今も続けていたのなら
もし、あの時手を離さなければ
きっと今は幸せだっただろうに。
だから
つぎ、あと少しで届きそうなら
つぎ、あなたがひとりぼっちの時は
つぎ、何かを始めることになったなら
つぎ、あなたにまた会えたなら
私は絶対に────
あの夢のつつぎを
遠く遠く離れた君
笑顔でいたならそれでいい
ほんとは隣で笑ってたい
けれどそんなこと言ったら困るでしょ
僕は友達になってしまった
他に育てたい道があった
ほんとは一緒に歌を歌ってたい
けれどそんなこと言ったら笑うでしょ
あの日見た懐かしい風景を
あの日望んだ遠い未来を
あの日聴いた君の好きな歌
あの日君がお勧めした漫画
その先を見たかった。
追い風
心が折れそうな時、もうダメだと思う時。
いわゆるところの「Hero」が助けてくれる。
「面白くなってきたじゃないか!」
と、漫画の主人公のようににこやかに立ち上がる。
「大丈夫、きっとできる」
と、完全無欠な勇者のように人に勇気を与える。
果てしない夢を追う者、大切なものを守り抜くために戦う者、幸せを求めて奔走する者…
他にもいろんな「Hero」が背中を押してくれる。
勇気を持ち、諦めずに立つ。これだけは譲れないと、自分の求める何かを探してがむしゃらに前に進む。
僕は僕の人生の主人公。
だからきっと、僕の最高のヒーローは「僕」なんだ。
仲間
助けてもらわないと何もできない。
かの有名な船長も、そう言った。
人間とは社会的動物である。人の集まり─いわゆる社会を形成し、群れて生活する。そのため、1人になろうとする人は狼とされ、笑われてきた。歩幅を合わせられない人は能力が低いとされ、疎まれてきた。
動物にはそれぞれの武器がある。ワニの顎、チーターの脚力、ムカデの毒など、その種類は多岐にわたるが、人類の武器としてあげられるのは知能であることが多い。しかし、社会性こそ人間が最も誇るべきものだろう。祖先である猿は、手先足先が器用であるために道具を使える、という武器を持っていた。武器、道具とは物事の要として置かれるものではなく、目的を達成する為の手段の一つに過ぎない。ワニは顎を使い全てを噛み砕く、チーターは脚力を活かし自然界最速で移動する、ムカデは体は小さくとも一度刺されるだけで痛みが途轍もない。人間は知能を活かし、コミュニケーションをとり、社会を作り出した。種族は個としては弱いが、社会があれば知恵を持ち寄り、新しい武器を作る。同族を殺す強靭な精神を得る。
これだけ強力なものを活かさない手はない。
社会が築かれた今、「頼る力」こそが新しい武器となるだろう。