あの夢のつつぎを
遠く遠く離れた君
笑顔でいたならそれでいい
ほんとは隣で笑ってたい
けれどそんなこと言ったら困るでしょ
僕は友達になってしまった
他に育てたい道があった
ほんとは一緒に歌を歌ってたい
けれどそんなこと言ったら笑うでしょ
あの日見た懐かしい風景を
あの日望んだ遠い未来を
あの日聴いた君の好きな歌
あの日君がお勧めした漫画
その先を見たかった。
追い風
心が折れそうな時、もうダメだと思う時。
いわゆるところの「Hero」が助けてくれる。
「面白くなってきたじゃないか!」
と、漫画の主人公のようににこやかに立ち上がる。
「大丈夫、きっとできる」
と、完全無欠な勇者のように人に勇気を与える。
果てしない夢を追う者、大切なものを守り抜くために戦う者、幸せを求めて奔走する者…
他にもいろんな「Hero」が背中を押してくれる。
勇気を持ち、諦めずに立つ。これだけは譲れないと、自分の求める何かを探してがむしゃらに前に進む。
僕は僕の人生の主人公。
だからきっと、僕の最高のヒーローは「僕」なんだ。
仲間
助けてもらわないと何もできない。
かの有名な船長も、そう言った。
人間とは社会的動物である。人の集まり─いわゆる社会を形成し、群れて生活する。そのため、1人になろうとする人は狼とされ、笑われてきた。歩幅を合わせられない人は能力が低いとされ、疎まれてきた。
動物にはそれぞれの武器がある。ワニの顎、チーターの脚力、ムカデの毒など、その種類は多岐にわたるが、人類の武器としてあげられるのは知能であることが多い。しかし、社会性こそ人間が最も誇るべきものだろう。祖先である猿は、手先足先が器用であるために道具を使える、という武器を持っていた。武器、道具とは物事の要として置かれるものではなく、目的を達成する為の手段の一つに過ぎない。ワニは顎を使い全てを噛み砕く、チーターは脚力を活かし自然界最速で移動する、ムカデは体は小さくとも一度刺されるだけで痛みが途轍もない。人間は知能を活かし、コミュニケーションをとり、社会を作り出した。種族は個としては弱いが、社会があれば知恵を持ち寄り、新しい武器を作る。同族を殺す強靭な精神を得る。
これだけ強力なものを活かさない手はない。
社会が築かれた今、「頼る力」こそが新しい武器となるだろう。
愛情
母から貰ったもの。
父から貰ったもの。
友から貰ったもの。
皆から貰ったもの。
気づけなくてごめんなさい。
自覚がなくてごめんなさい。
返せなくてごめんなさい。
私は私を大切にできなかった。
私を許すくらいならば
自分を大切にできる誰かを
人を愛してあげれる誰かを
深く愛してあげてください。
ありがとう。
落ちていく
速く、速く、もっと速く。
上から下、上から下、上から下。
あなたは落ち続ける。
わたしは立ち尽くしている。
止めようにも、わたしの腕は砕けてしまった。
あなたを止められなかった。
わたしは、落ち続けるあなたを見ることしか出来ない。
この腕では、共に落ち続けても、抱きしめられない。
ただ、落ちていくだけ。