君のつむじがふるり震えた。
早く夏がやってくればいいのに、
そう思ってるんだろうね。
ゆっくり起きてきた太陽に照らされ露が輝く。
光が沢山反射して君に飛び込んでゆく。
まるで初雪のような純白。
小さな小さな欠片たちがくっついていく。
きっと届くことはないけどね。
おはよう。
[凍える朝]
目を見た瞬間、あ、と思った。
止まることを知らないその体が激しく揺れた。
自分を見下すそれに思わず笑みが込み上げる。
赤い、赤い。
何よりも真っ赤な光が目を撃ち抜いた。
零れていく己を抱きしめ目を閉じる。
[消えない焔]
空高く五線譜のようにはためいた。
もう届かないと思った光。
それがこんなにも輝かしい。
見上げる人々の瞳に、
届けきったあの子たちの瞳に、
反射して映った己の瞳に。
めいっぱいのキラキラが詰め込まれている。
圧倒的歌姫のようになれるかは分からない。
ただ皆の光を信じたくて。
皆の光に答えたくって。
深く息を吸い込んだ。
[君が紡ぐ歌]
瞬いた。
輝いた。
たしかにあの一瞬。
心臓が流れたみたいだ。
釘付けになった隕石が散る。
雲の中に霧散して弾けた。
心の奥も共に爆ぜた。
この景色が見たくて僕は立っていたんだ。
星の軌跡をなぞって一緒に行こう。
Commit suicide.
[消えた星図]
男は死んだ。
私は燃え盛る屋敷の中佇んでいた。
たった五文字。
人間ならば一度は言ったことのある言葉。
何故あの男が私にその言葉を囁いたのか。
回るはずのない思考を放棄した。
どこかで聞いたことのある唄。
驚いて振り返ると男の傍に倒れている“人形“が目に入った。
音の発生源はこの人形だ。
よく作られたぜんまい仕掛けの人形。
かつてあの男が愛していた人形。
誰かがぜんまいを回したのか。
それとも自分で回したのか。
心なしかその唄は大きくなっていってる気がした。
壊れた機械のようにるりら、るりらと。
大きくなるにつれ彼女の息が浅くなる。
壊さなければ。
謎の使命感が彼女を包んだ。
震える手はたしかに引き金に指をかけていた。
発砲音はしなかった。
彼女は人形を強く蹴り上げた。
それでも尚人形は唄を奏でる。
燃え盛る炎に突っ込んだとしても。
ゆっくりゆっくりと音が壊れ始めた。
しっかり目に焼き付けた。
孤独な男の亡骸と、
ぜんまい仕掛けの人形を。
[LaLaLa Goodbye]