Naninu

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4/25/2024, 11:42:49 AM

流れ星に願い…ね……


そんなもので願いが叶うのなら、こんな所にはいないさ。頭のすぐ上を素通りしていく星々を見て思った。吐いた息が白い。全身が凍てつく程に冷えきった空気を僕が今生きるために吸う。
足場が悪い。視界がぐらつく。食料は昨日の夜で尽きてしまった。酸素すらも足りない。あと少しで奴のところにたどり着けるはずなのに。涙が出る。凍る。涙が出る。溶かす。凍る。何度繰り返したことだろう。ひたすらに目の前を続く山を、崖を登る。登るうちに目の前にでかい洞穴が現れた。中からは熱いと錯覚してしまうような冷たい風と異様なまでの存在を感じる。間違いない。ここに奴は、神は、いる。
飛び込む。そこにはおぞましいような、それでいて美しいような、異形のそれがいた。
「あれ?人間じゃないか!どうしてお前らみたいなのが一人ぽっちで俺のところまで?すごいねぇ!!何がそこまでお前を動かしたんだ?」
へぇ、人間の言葉を話してくれるのか神様は。随分話が早いじゃないか。
「せっかくひ弱な人間がこんな所まで来れたんだ。何かしらご褒美があったっていいと思わないか?」




気が遠くなる。

きっとこれが僕の最期なんだろう。


オーロラを眺めながら思う。この世界は綺麗だと。美しいと。だが君が居ないんだ。君が見たいと言っていた景色を僕だけが見ている。この世界を美しいと教えてくれたのは君だったのに。



飽きたな…いつか書くことにしよう

4/24/2024, 7:56:26 AM

今日?今日の心模様か…曇り…かな。
生きているとどうでもいいことばかり見てしまう気がする。何故人に頼ろうとするんだ。その程度自分で行動すればいいじゃないか。なんて、別に僕に言っているんじゃないんだから、そんなこと無視すればいいのに。何故僕は考える?何故人の気持ちを勝手に自分のものかのように捉えている?意味がわからない。何故?どうして?わからない。だから閉じこもる。キャンバスを立てかけて、絵の具を溶く。筆につける。だんだん周りが溶けてキャンバス以外の場所は曇っていく。さぁ、ここからは僕の世界だ。ここにはどうでもいいことなんてない。全てが僕のもので間違いないから。わからない?わかるさ。僕が創ってる世界なんだから。

あれ、?ふと周りが晴れた。僕の世界が周りと同じになってく。夕日が紅く僕の世界を染める。嫌だ、やめろ、僕の世界はこんなんなんかじゃない、違う、
「違う!!!お前らなんかに分かるはずがないだろう!!!!どうだっていいんだこの世界は!僕にとって僕の価値があるのは、その世界なんだ!僕の世界!僕だけの世界だ!!!わからない?わからなくていいさ!!言ってるじゃないか!僕の世界だ!!」
僕の声が放課後の美術室に響く。周りには誰もいない。それはそうだろう。期待していた美術部は幽霊部員ばかりで、顧問もやる気をなくしていた。今では僕が細々と絵を描くだけの部室になっているんだ。誰もいるはずがない。…叫んだって、僕の世界は誰にも見つけて貰えない。
僕と同じだ。なら…
「なら、価値は、ない?どうだっていいのは、ぼく、のほう、?」
周りには誰もいない。
夕日がもう沈みおわる。
キャンバスの上のまだ紅に染まったままの僕の世界と空に飛んだ。




_相変わらずの曇り。




__やはり世界は、僕は、どうだっていいみたいだ。