―幸せとは―
幸せは、人に寄って違う
あなたの幸せが私の幸せだとは限らないし、
その逆も同じ
幸せはあなたの価値観なんかじゃない
幸せとは、
人それぞれ、自分の感じた運命だ
私の何も知らない口で
勝手に善し悪しつけないで
―日の出―
朝日は、世界各地に朝を届ける
たくさんの人の目に映り、
人々に夜明けを知らせる
今私の目に映る朝日は、
近いようで、遥か遠く、
私の辿り着けない場所にあって
ほら、こうしているうちにも、
次の場所に顔を見せなきゃって焦ってる
ここから見ると、
動いているのか分からないほど
すごくゆっくりとした動きだけれど
あぁ、今あの山の高嶺から、
数多の筋となって零れる陽の欠片達は、
一体どれほどの人の朝を
作り出して来たのだろうか
きっと想像もできない程の数で、
この世にある言葉じゃ表せないくらいの数
そして、どうかこの先もずっと、
この世で朝を届け続けてほしい
眠れない夜や明けない夜を過ごして
朝を待ち侘びる人達もまた、
数え切れないほどいるのだから
―今年の抱負―
今年の抱負
“何事にも一生懸命、真面目に生きたい”
神頼みはしない
私自身を変えられるのは
神ではなく私だけだから
―良いお年を―
「もうすぐね」
『うん…良いお年を』
「それ、30日までに使う挨拶よ?
あと5分しかないじゃない」
『まぁまぁ、細かいことは気にしちゃダメだよ』
「来年もよろしく、でしょ?
それと…良いお年を、だと、無責任だと思うわ」
『どうして?』
「あれって丁寧に言うと、
良いお年をお迎えください、だから、
個人個人で、勝手に良い年を迎えてね
って意味でしょ?
良いお年を迎えましょうの方が、
聞こえが良いと思わない?
お互いこれからも仲良くして、
助け合っていきましょう、みたいな意味で」
そんなこと、考えたこと無かった。
だって、良いお年を、なんて、
5年、10年の間にできた言葉じゃないし、
詳しくは知らないけど、
きっと昔からある言葉なんだから、
わざわざ疑問なんて持たない。
彼女はいつも、“世の中の当たり前”に首を傾げる。
“当たり前”に隠された不思議を、
見つけては逃さない。
『確かに…でも、それなら、
良いお年をつくっていきましょう
って言うな、僕は』
ふと出た言葉。でも、後から思えば響きもいいし、
なかなか良さそうな感じがする。
彼女は笑った。
「いいんじゃない、それ」
彼女は、右手をサムズアップの形にして、
にっこりと微笑んだ。
僕の好きな笑顔。
「つくるって表現が、言い得て妙ね」
僕らは笑った。
ある程度収まったところで、
ふとテレビに目をやると、
テレビの隅に表示された数字は…0:03
彼女も釣られてテレビに視線をやった。
『年、越しちゃったねw』
「ふふ、そうね
あけましておめでとう、今年もよろしく」
『こちらこそ
今年も良いお年をつくっていきましょう』
「2人で?」
『もちろん』
―1年間を振り返る―
1年間を振り返る
今年は、悲しかったね
ある国では、国民に愛されていた
国の責任者がお亡くなりになられたとか。
ある国では、大きな戦争が起きていて、
今なお苦しんでいる人がたくさんいるんだとか。
ある国では、今年の漢字として、
『戦』という漢字が選ばれたとか。
またある国は、すごく大きなミサイルを、
他の国の近くに向けて、何度も発射したとか。
その近くにある国は、
国を守る準備を進めるという
国の責任者の発言で混乱に陥っているとか。
新型コロナウイルスも、
まだ落ち着いていないところがあるらしい。
私のお世話になった国でも、
今年は明るいニュースより暗いニュースの方が
目立ったように思える。
多分、私だけではない筈だ。
来年は、みんなで明るい年にしよう!
なんて、無責任なことは言えないけれど、
もう少し、笑顔の多い年になればいいな…なんて。